ファミリーマートの新しい取り組み「涙目シール」
ファミリーマートでは、消費者の感情に訴えかける新しい値下シール「涙目シール」を導入し、2025年3月から全国展開を開始することが発表されました。この施策は、食品ロス削減を目的として実施されており、消費期限が近いおむすびや弁当などの商品に適用されます。この取り組みにより、店舗では購入率が10ポイント以上向上する店舗もあることが確認されています。
「涙目シール」の背景と効果
「涙目シール」には、値下げ金額だけでなく、お客さまへ向けた心温まるメッセージが添えられています。2023年4月に行われた実験では、都内の10店舗での購入率が4ポイント上昇し、さらに特定の店舗では10ポイント以上の増加を記録しました。この結果は、「値下額のみのシールより親しみやすい」といったお客様の声によって裏付けられています。見た目やメッセージが購買意欲に影響を与えることが分かる貴重なデータです。
感謝の気持ちを伝える「涙目おむすび」
「涙目おむすび」と名付けられた新たな商品のキャラクターが、お客さまへ感謝の気持ちを伝える役割を担います。「ぼく、涙目おむすび。消費期限が近い僕たちを、皆が選んでくれたおかげで、食品ロスが減ったんだ!選んでくれてありがとう!」というメッセージが、レジの画面にも登場予定です。これにより、消費者が自分が選ぶことで社会に貢献しているという意識を持つことを目指しています。
環境への取り組み「ファミマecoビジョン2050」
ファミリーマートは、関連する環境の中長期目標として「ファミマecoビジョン2050」を設定しています。このビジョンは、温室効果ガス削減、プラスチック対策、食品ロス削減の三つのテーマで進行中です。具体的には、2030年に食品ロスを50%削減、2050年には80%削減を目指しています。近年の取り組みと実績を見れば、その目標に向かって着実に前進していることが分かります。
風土をつくる取り組み
ファミリーマートでは、商品包装を改善し長持ちさせたり、発注精度を向上させたり、さらには「てまえどり」を続けるなど、多面的なアプローチで食品ロス削減に挑戦しています。2021年に導入された「ファミマのエコ割」というシステムは、消費期限の迫った商品にバーコード付き値下シールを貼ることにより、全国の9割以上の店舗で活用されています。こうした取り組みが功を奏し、2025年度の食品ロス削減実績は、2018年と比較して33.1%の削減計画に対し34.1%と、目標を上回っています。
まとめ
ファミリーマートは、地域に密着しながら持続可能な社会の実現に向けてご活動中です。新たに導入される「涙目シール」や「涙目おむすび」を通じて、食品ロス削減と共にお客様への感謝の気持ちを深め、便利さの先にある価値を提供し続けていく姿勢が感じられます。持続可能な未来に向けて、今後もさらに注目すべき取り組みが期待されます。