平塚市吉沢地区の新しいライフスタイル創出に向けたまちづくり計画
神奈川県平塚市に位置する吉沢(ゆるぎ)地区では、地域資源を最大限に活用したまちづくりが進められています。湘南ひらつか・ゆるぎ地区活性化に向けた協議会は、2025年8月27日付で平塚市まちづくり条例に基づく『吉沢(ゆるぎ)地区まちづくり計画』を平塚市に申請しました。この計画は、地域の自然環境を保持しながら、地域活性化を図ることを目的としています。
産官学民の四者連携による地域発展
このまちづくり計画は、中央日本土地建物株式会社、平塚市、東京農業大学、協議会の四者連携体制の下で実施されます。特に、中央日本土地建物はこの計画に賛同し、豊かな自然環境を犠牲にすることなく地域資源を活用することを目指しています。
自然環境の維持と地域活性化の両立
本計画は、「湘南平塚ゆるぎ 里地里山」内での自然共生を基盤とし、同時にクラインガルテン(滞在型市民農園)を中心とした地域活性化を進めます。この計画区域は、神奈川県平塚市吉沢及び下吉沢に広がる約27.6haに及ぶエリアです。
吉沢地区では、生物多様性を保護するための環境保全活動が進行中で、トンボの里など希少な生物の生息環境が確保されています。また、このエリアには散策路が設けられており、ハイキングや自然観察に訪れる人々に自然の魅力を感じてもらえる場所として機能しています。
教育と交流の場づくり
地域住民や東京農業大学との連携により、農業体験や交流の場を設けることもこの計画の重要な目標です。また、自然環境や農産物の魅力を発信し、環境学習や食育の活動を通じて地域への愛着を育てていく考えです。
これまでの活動と成果
過去10年以上の間、協議会は地域の再生と活性化に向けた様々な取り組みを行ってきました。2010年には「産・官・学・民」の四者連携協定を締結し、2014年には吉沢地区の将来構想を平塚市に提出しました。2022年には、農業振興や自然保護を目的としたNPO法人湘南平塚きさわ里地里山ラボが設立され、農作業体験の講習会も開始されました。
未来に向けた展望
今後、このまちづくり計画が進むことで、地域に新しいライフスタイルが生まれることが期待されています。区域内では、農とのふれあいができるエリアが設けられ、体験農園やレクリエーションの機会が提供される予定です。さらなる発展を通じて、吉沢(ゆるぎ)地区が持続可能な地域として生まれ変わることに期待が寄せられています。
「湘南平塚ゆるぎの里地里山」は、自然と人の交流が実現する場所として、今後の地域づくりにおいて重要な役割を担うこととなるでしょう。これらを通じて、地域の魅力を再発見し、次世代に継承していく活動が続けられることを願っています。