がん患者を支える新たな情報サイト「Nagomi time」
株式会社ファンケルは、がん治療中の方々を支援するために、新たに「Nagomi time」という総合情報サイトを2024年1月20日から開設しました。このサイトは、がんと闘う患者の外見ケアに関する情報やサービスを網羅しており、患者が自分らしい日常を送るための環境を提供します。
がん治療と外見の変化
厚生労働省の調査によれば、がん患者の約6割が治療過程で外見が変化したと感じており、特に脱毛や肌の変化がその影響として挙げられます。中でも、髪の毛や眉毛、まつ毛の脱毛は、患者にとって心の負担になるとの報告があります。外見の変化は、痛みやかゆみといった身体的な苦痛よりも、精神的な苦痛を引き起こすケースが多いのです。
しかし、患者からの調査結果では、外見ケアに関する情報が不足していることも明らかになっています。例えば、頭髪やスキンケア、爪のケアに関する情報が必要だと感じながらも、実際にはその知識を得られなかったという声が多く寄せられています。
Nagomi timeの役割
そこに登場するのが「Nagomi time」です。このサイトでは、外見の変化に伴う具体的なケア方法や助成金制度など、多方面からがん患者のQOL(Quality of Life)向上を支援します。具体的なコンテンツとしては、外見の変化に独自の視点を交えた情報が提供され、医療従事者の監修のもと、がん患者のニーズをしっかりと反映しています。
さらに、ファンケルはアピアランスケアに特化した他の企業とのネットワークを構築し、協力して課題解決に向けた活動も行っていく予定です。このように、情報の多様性と質を確保することで、患者が安心して日常生活を送れる環境を整えます。
キリングループの活動
このプロジェクトは、キリンホールディングスが中心となり、2022年12月からスタートした横断的な取り組みの一環です。がん治療に伴う外見の変化を軽減し、患者が自分らしい生活を送れる風土づくりを目指しています。
さらに、協和キリン株式会社が情報提供に関する知見を提供しており、専門的な支援を受けながら活動を進めています。今後も、様々な情報やサービスを提供し続け、がん患者の色々なニーズに応えていくでしょう。
まとめ
「Nagomi time」の開設は、地域社会の中でがん患者が直面する外見の問題を和らげるための重要な一歩です。ファンケルは、患者が抱える課題を真摯に受け止め、情報を通じてそのQOLを向上させることに努めています。このような取り組みが、がん患者にとってますます大切な存在になっていくことを期待したいと思います。