ミストで快適スポーツ
2025-04-08 11:53:19

猛暑日スポーツの強い味方!ミストでグラウンド環境の改善を実現

猛暑日スポーツの強い味方!ミストでグラウンド環境の改善を実現



昨今、地球温暖化が進むにつれて、スポーツを行う環境における暑さ対策の必要性は一層高まっています。特に、猛暑日が続く中でのスポーツ活動は、熱中症の危険が増大し選手の健康を脅かす要因となっています。このような背景の中、日本体育施設株式会社が開発した『フィールド冷却細霧システム』が注目を集めています。

ミスト技術による暑熱対策



『フィールド冷却細霧システム』は、微細なミストを使用してグラウンド全体の温度を低下させる装置です。このシステムの特徴は、グラウンド表面を過剰に濡らすことなく冷却できること。これにより、競技への影響を最小限に抑えながら、選手たちを暑さから守ることができます。実際、ミストを使用することでサッカー場1面あたり毎分40~45リットルの水を消費し、従来のスプリンクラー方式と比べてコスト削減を実現しています。

日本体育施設は、2021年に環境省のETV事業に選定され、このシステムの温度低下効果が科学的に実証されました。具体的には、ミストを散布したグラウンドでは温度が最大20℃も低下したとの研究結果が報告されています。

クラブチームの成果に貢献



川崎市に位置する「Ankerフロンタウン生田」では、この冷却ミストシステムが導入されており、Jリーグの川崎フロンターレのユースチームが練習に利用しています。この施設では、2024年の「日本クラブユース選手権」においてU-18とU-15のチームが決勝に進出し、特にU-15チームは初めての優勝という成果を手にしました。これも、ミストシステムによる気温管理の効果があったということが多くの関係者に評価されています。

「川崎フロンターレU-15生田」の監督、久野智昭氏も「ナチュレを使用した人工芝により日光の照り返しが抑えられ、ミストによって選手たちが集中して練習できている」とコメントしています。実際に、この冷却ミストを使用することで、選手だけでなくスタッフも快適に活動できているという声が多く寄せられています。

スポーツ現場の安全管理



暑熱環境下でのスポーツは、脱水症状や血液循環の不良、体温の異常上昇など、さまざまなリスクを伴います。特に、体温が40℃を超えると脳機能に障害が生じる可能性があるため、そのリスクを念頭に置かなければなりません。このような深刻な状況においても、『フィールド冷却細霧システム』を使用することで選手たちの安全を保ちつつ、パフォーマンスの向上を図ることができるのです。

年度初めには法政大学の研究チームとの共同研究が行われ、熱中症への耐性や生理学的な応答を明らかにする実証試験が実施されました。この結果、ミスト散布の有無によって、選手の深部体温や心拍数の変化に明らかな違いが見られることが確認され、ミスト技術の効果が日々のトレーニングにも直結していることが証明されました。

今後の展望



日本体育施設は、今後も日本のスポーツを支える技術の開発を進め、より良い環境で選手が安心してプレーできる場を提供し続けていく考えです。また、全国各地での普及も見込まれており、これからの活動によって多くのアスリートが恩恵を受けることでしょう。

私たちが『フィールド冷却細霧システム』を通して見る未来は、より健全で快適なスポーツ環境の実現です。選手たちが最大限の力を発揮できるフィールド作りに、ますます期待が寄せられます。


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