ウクライナへのPC支援
2025-05-23 15:39:34

横浜市とJICA、ウクライナの子どもたちへ300台のPCを寄贈するプロジェクト

ウクライナの希望をつなぐ新たな取り組み



2023年5月22日、横浜市と独立行政法人国際協力機構(JICA)、株式会社ノジマ、特定非営利活動法人自立支援センターむくPC工房が協力し、ウクライナの子どもたちへ300台の中古ノートPCを送るプロジェクトが実施されました。この取り組みは、戦争の影響で教育を受けることが難しくなっているウクライナの子どもたちに対する支援として、ウクライナ・オデーサ市に向けて行われました。

プロジェクトの背景



ウクライナでは、2022年2月以降、多くの学校が破壊されており、190万人以上の子どもたちが通学できない状況にあります(ウクライナ教育省発表)。教育省は、児童や生徒がオンラインで教育を続けられるよう、各国の支援を求めていますが、現在も32万人以上の子どもたちが教育を受けられない厳しい現実があります。オデーサ市でも、必要とされるパソコンの台数は約2,000台とされています。

プロジェクトの経緯



このプロジェクトは、2023年の冬に来日したウクライナ教育省副大臣の視察から始まりました。彼らは日本のPCリサイクルの実績を評価し、寄付による教育支援の可能性を日本側に依頼しました。横浜市では、姉妹都市であるオデーサ市の復興支援を継続的に行っており、教育現場でのPC不足という課題を認識していました。そこで、JICAと横浜市はこの課題解決のために手を組むこととなりました。

実施内容



プロジェクトは以下の3つのパートに分かれています。

1. PCの回収:株式会社ノジマの協力を得て、横浜市内で約300台の中古ノートPCが回収・提供されました。このPCは、新たにリサイクルされたものです。

2. 再整備:NPO法人むくPC工房が中心となり、障害者雇用を進めながら、ノートPCの修理や再整備を行いました。現地使用に適したChromeOS Flexをインストールし、遠隔教育への準備が整えられました。具体的には、PCを修理し、プログラムをインストールして教育の場で使える状態に整備しました。

3. 輸送:2025年5月22日に、横浜市との連携の下、オデーサ市へ向けてパソコンが輸送されました。この際、一般社団法人東日本大震災雇用・教育・健康支援機構より寄贈されたカプセルトイ1,000個も併せて子どもたちに届けられます。

次第にこのプロジェクトは、戦時下でも学び続けることを可能にする道具をウクライナの子どもたちに提供することとなります。一台のパソコンは、オンライン授業への参加や学習教材の活用だけでなく、教員や友人との交流や卒業試験を受験する機会を与える重要な存在です。

意義と展望



この取り組みは、官民協力に基づいた国際支援の新たな形を示しています。JICAと横浜市、株式会社ノジマ、むくPC工房の皆さんの協力によって実現したこのプロジェクトは、ウクライナの子どもたちの未来につながる希望の一歩となることを期待しています。これをきっかけに、より多くの支援が広がることが望まれると同時に、地域社会全体で教育の重要性を再確認する機会にもなります。

JICAについて



独立行政法人国際協力機構(JICA)は、国際協力を通じて開発途上国の課題解決を目指す機関です。技術協力や資金援助を実施し、世界各国とのつながりを強化しています。詳細は JICAの公式サイト で確認できます。


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