岡山大学が進める脱炭素化の新しい取り組み
岡山大学は、2025年10月17日に「カーボンフットプリント(CFP)起点の価値創造ワーキンググループ(CFP Nexus WG)」の第3回の会合を行いました。この取り組みは、地域企業の競争力を高めるとともに、グリーントランスフォーメーション(GX)を実現するため、産学官金の連携を深めることを目的としています。会合には、企業関係者や研究者、学生、金融機関など約40名が参加しました。
新たな価値の創造
このワーキンググループでは、カーボンフットプリントに基づいた実績や事例の共有を通じて、地域全体の脱炭素化を促進しています。冒頭では新メンバーの紹介も行われ、岡山大学の舩倉隆央副本部長がこの取り組みの目的を改めて説明しました。さらに、参加者の中から中電環境テクノスの高田舜也氏が、同社の脱炭素支援サービスの詳細を紹介し、特に地域企業との連携の重要性を強調しました。
高田氏は、「CFP Nexus WGを通じて、CFPを軸にした新しい価値創出事例を創出し、地域全体への取り組みを広げることが目標です」と述べています。
実践的な取り組み
岡山大学の経済学部では、学生たちが地域の商工会との協力レベルを引き上げ、カーボンフットプリントチャレンジに取り組んでいることも報告されました。この実践を通じて、学生たちが経済的観点だけでなく、環境的責任も果たす方法を学んでいます。特に重要とされるのは、消費者に対しわかりやすいCFP表示を実現する取り組みです。
意見交換とさらなる展開
この日の会議では、「消費者にとって分かりやすいCFP表示の在り方」というテーマで活発な意見交換が行われました。これにより、単なるCO₂排出量の算定に留まらず、CFPを基にした新たな価値創造への方向性が明確になりました。今後も岡山大学は、地域の企業や支援機関と連携し、実践的な脱炭素化とイノベーション推進を続けていく方針です。
カーボンフットプリントとは?
カーボンフットプリントは、製品やサービスが原材料調達から廃棄、リサイクルに至るまで、全过程で排出される温室効果ガスの量をCO₂換算して可視化する概念です。これにより、消費者は環境への影響を理解しやすくなり、企業はその責任を果たすための指標を得ることができます。この仕組みは、持続可能な社会を形成するためにますます重要なものとなっています。
未来への期待
岡山大学は、地域中核・特色ある研究大学としての role を持ちながら、持続可能な解決策を探り続けます。今後の取り組みにもぜひご期待ください。地域の環境保護と企業の競争力強化を両立させるこのプロジェクトは、私たち全員にとっても意義深いものです。