「カスタネット」の進化
2025-10-09 13:38:07

視覚障がい者への配慮を重視した「カスタネット」の改善と今後の展望

「カスタネット」:視覚障がい者の声を反映したオンライン名刺サービス



近年、様々な出会いの場がデジタル化する中で、視覚障がい者にとっても利便性が求められています。恋活・婚活用オンライン名刺サービス「カスタネット」は、そうしたユーザーのニーズに応えるため、東京都認証特定非営利活動法人 結婚相談NPO(以下、NPO)が主導し、視覚障がい者の意見を取り入れてUI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザーエクスペリエンス)の改善を進めています。

「カスタネット」とは



「カスタネット」は、基本的に無料で利用できる恋活・婚活用のオンライン名刺サービスです。このサービスは、お互いの信用情報を確認できるシステムを持ち、近年の出会いに関するトラブルを減少させることを目的としています。特に未婚化や晩婚化の解消に向けて、より多くの人々に利用してもらえるよう、ユニバーサル対応を目指しています。

ユニバーサル対応の意義



これまで、婚活や恋活サービスは数多く存在しましたが、視覚障がい者にとっては使いづらいものが多かったのが現実です。結婚相談NPOは、こうした現状を踏まえ、10年以上にわたり障がい者婚活のサポートに取り組んできました。特に視覚障がい者からは、システムのハードルが大きな障害であるとの声が多く聞かれます。

そこで、NPOは視覚障がい者のユーザーに協力を呼びかけ、PCやスマートフォンを用いた実際のテストを行いました。このテストは2ヶ月以上にわたり実施され、多くのフィードバックが寄せられました。

実施した改善ポイント



テストの結果、以下の5つの主要な課題が明らかとなり、それぞれに対策が講じられました:
1. サービス動画に音声がないため理解しづらい:視覚障がい者用の音声ファイルを新たに作成し、設置しました。
2. 文字の読み上げが不完全:画像にも読み上げ要素を追加し、全体の情報取得がスムーズになるようにしました。
3. 画像やアイコンの認識が難しい:機能説明を含む読み上げ要素を設定し、これをより分かりやすくしました。
4. カーソル操作が難しい:ターゲティングの要素を見直し、操作性を改善しました。
5. 本人確認が難しい:視覚障がい者が高頻度で利用するLINEを利用して、個別に代理対応を始めました。

これにより、ユーザーが抱える問題への改善を進め、より多くの人々が「カスタネット」を利用できる環境が整備されました。

今後の展望



「カスタネット」は今回の改善をもって、ひとまずの課題解決を果たしましたが、ユニバーサル対応に終わりはありません。今後もユーザーからのリクエストに耳を傾け、継続的な改善を進めていく方針です。また、同様の取り組みは他社にも参考になることでしょう。

結婚相談NPOについて



結婚相談NPOは、少子高齢化問題への対策として未婚化や晩婚化を解消するために設立された非営利組織です。設立以来、多様な婚活に取り組んできたこの団体は、障がい者婚活だけでなく、就職氷河期世代や新興宗教の二世など、多様な背景を持つ人々の婚活支援にも注力してきました。

特に近年では、神奈川県の過疎地域でのプロジェクトを開始し、地域コミュニティの形成にも貢献しています。

今後も「カスタネット」を通じて、多くの人々に出会いの場を提供し、婚活支援に努めていく姿勢が期待されます。


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