神奈川県小田原市でのペットボトルリサイクル協定締結、循環型社会への第一歩

プラスチック廃棄物問題とその解決策

神奈川県小田原市において、JEPLANグループのペットリファインテクノロジー株式会社が、小田原市、アサヒ飲料、遠東石塚グリーンペットと「ペットボトルの水平リサイクルに関する協定」を締結しました。この取り組みは、日本国内におけるペットボトルの循環利用の推進を目指したもので、1月27日に正式に契約が締結されました。

この協定により、小田原市内から回収された使用済みペットボトルが、遠東石塚グリーンペットによるメカニカルリサイクルと、ペットリファインテクノロジーによるケミカルリサイクルという二つのリサイクル方法を組み合わせて、より効率的なリサイクルが行われます。アサヒ飲料は、これらの再生PET原料を自社の製品に活用し、四者一丸となってペットボトルのリサイクル率の向上を図ります。

環境問題への挑戦

日本では、ペットボトルは大量に消費されていますが、リサイクル率はまだまだ課題があります。この新しい協定は、PET（ポリエチレンテレフタレート）という石油由来の資源の消費を減らし、製造工程での温室効果ガスの排出削減に寄与することが期待されています。遠東石塚グリーンペットが実施するメカニカルリサイクルでは、ペットボトルを選別し、粉砕・洗浄し、高温での不純物除去を行っています。その過程で約20％の残渣が発生し、ペットボトル以外の製品に再利用されています。

一方、ペットリファインテクノロジーは、独自のケミカルリサイクル技術を用い、PET資源の残余物を分子レベルで分解。不純物を取り除いた結果、再びペットボトルの原料として使用可能な品質を確保します。この二つのリサイクル技術を融合することで、全体的なリサイクル率の向上が見込めます。

今後の展望とサステイナビリティ

JEPLANグループは「すべてのものを循環させる」というビジョンを掲げ、国内外でのパートナーシップを築きながら、サーキュラーエコノミー（循環型経済）の推進に邁進しています。この動きは、社会における持続可能性を高めるだけでなく、地球環境に対するプラスの影響をもたらすことが期待されます。

協定締結式では、小田原市の加藤市長、アサヒ飲料の米女社長、遠東石塚グリーンペットの安田社長、そしてペットリファインテクノロジーの伊賀社長が出席し、円滑な連携を誓いました。

今後もJEPLANグループは、各種リサイクル技術の開発と活用を通じて、廃PETを資源として循環させる新たな仕組みを築いていく考えです。持続可能な社会の実現に向けて、ますますの期待が寄せられています。