2026年に法定雇用率2.7%達成を目指す企業の現状と課題について
2026年の法定雇用率引き上げに向け、多くの企業が障害者雇用に対する取り組みを進めています。しかし、調査によると約6割の企業が目標未達に苦しんでいます。特に地方企業では、通勤環境の問題や求人数の不足が障害者の採用を難しくしている実情が浮き彫りになっています。
(主な調査会社:
株式会社ゼネラルパートナーズ)で実施された調査には1,020名の人事・採用担当者が参加し、法定雇用率の達成状況や今後の採用方針について探りました。
障害者雇用達成の現状
調査によれば、企業の37%はすでに法定雇用率を達成しているものの、51%は達成に向けて取り組んでいるものの、まだ実現には至っていません。11%は雇用の取り組みを全く行っておらず、障害者採用の意欲がある一方で、実務が追いついていないのが現状です。
特に地方企業に目を向けると、82%が「採用は難しい」と回答しており、公共交通機関の不便さや求職者の母集団不足がその背景に根深く存在しています。例えば、半数近くが「通勤環境の制約」のため、働きたくても働けない人材がいることを指摘しました。
障害者雇用の多様性とニーズの変化
調査では、障害者の雇用種別として最も多かったのが身体障害者で52.5%を占めており、精神障害者や発達障害者もそれぞれ34.6%、32.2%と高い割合でした。特に企業が積極的に障害者雇用を行うには、障害の特性に応じたサポートや業務単位での業務設計が鍵となっています。
また、企業の中には「障害種別にこだわらず、マッチするスキルを重視した採用」を進めている姿勢が見られ、これは地域に関わらず共通しています。ただし、地方企業では身体障害者を優先する傾向が強く、実際の採用活動においては、スキルよりも雇用率を意識した結果のようにも思えます。
専門的な業務への期待とそのハードル
今後の障害者雇用において特に注目されるのは専門的な業務への配属です。都市部では「企画・管理業務」にも興味を持つ企業が増えていますが、地方では依然として「一般事務」と「定型業務」が主流です。これは専門技能の必要性が高まりつつある中で、実際のサポート体制や現場のマネジメント負担がネックとなっています。
企業が専門業務に障害者を配属したいと考える一方で、現場社員のマネジメントに対する懸念や、特定のスキルを持つ人材の採用が難しいという課題が浮き彫りになりました。
法定雇用率2.7%引き上げに向けた準備と今後の展望
2026年に予定されている法定雇用率の引き上げに向けて、約8割の企業はこの要件を把握しているものの、具体的な準備を進めているのはわずか32%にとどまっています。このことからも、企業は法定雇用率の達成を単なる数字に留まらず、企業文化や実際の業務環境の整備を通じて深い理解を促すことが求められています。
即座に解決策が必要ではありますが、障害者雇用政策の進展には、経営層の理解を促進する必要があります。人事部門と現場部門が協力し、障がい者の特性理解を深め、多様なスキルを受け入れられる環境を整えていくことが重要です。これにより、障害者が職場で活躍するための新しい道が開けていくことでしょう。
まとめ
調査を通じて浮かび上がった障害者採用の実態と今後の展望に関する一連のデータは、法定雇用率引き上げに向けた企業の課題と向き合う上で非常に重要です。数值の確保だけにとらわれず、現場の受け入れ体制を整えることが求められる今、企業が歩むべき新たな道が求められています。