神奈川県が支援する新たなクラウドファンディングプロジェクト「かなエール」
神奈川県は、社会課題の解決を目指すベンチャー企業の取り組みを支援するため、「かながわベンチャー限定クラウドファンディング『かなエール』」を本格始動しました。このプロジェクトは、民間のクラウドファンディングサービスと連携し、資金集めの環境を整えることで、企業の新しい挑戦をサポートします。
プロジェクトの概要
今回、「かなエール」を利用して支援を受けたのは、株式会社ビー・ケース。この企業は新生児のための保湿剤開発プロジェクトを進めています。新生児の皮膚は非常に敏感でバリア機能が未熟なため、十分な保湿が重要です。新たに開発される保湿剤は、防腐剤や香料を使用せず、安全性に配慮したミルキータイプの製品です。忙しい育児の中でも手軽に使用できるよう、パウチ包装にすることで、適量を簡単に取り出せる工夫がされています。
開発の背景
このプロジェクトがスタートした背景には、子どもの肌トラブルで悩む親たちの声があります。医薬品メーカー出身の担当者らが集まり、「優れた保湿剤を届けたい」という理念のもと、医師や企業と協力して研究開発を進めています。
すでにサンプル品が完成しており、クラウドファンディングで集まった資金をもとに、医療機関と連携して臨床研究を実施し、製品化への道を進めています。リターン品である保湿剤は、10月中に支援者に発送される予定です。
募集期間と詳細
このプロジェクトの資金募集は、令和7年の8月1日から9月30日までの約二ヶ月間行われます。詳細は以下のクラウドファンディングページにて確認できます。
かなエールプロジェクト詳細
起業家の紹介
株式会社ビー・ケースの代表取締役である今哲昭氏は、68歳という年齢で起業し、医薬品分野での経験を活かして、家族や孫たちの世代を見据えた製品づくりに取り組んでいます。『かながわビジネスオーディション2024』で特別賞を受賞し、さらに「かながわ・スタートアップ・アクセラレーション・プログラム(KSAP)」や「ビジネスアクセラレーターかながわ(BAK)」からの支援も受けています。これにより、子どもの食物アレルギーに関する製品開発にも取り組んでおり、地域貢献を目指しています。
まとめ
「かなエール」のような息の長いプロジェクトが、地域のベンチャー企業に新たな可能性を広げる一助となることが期待されます。特に親たちにとって、新生児の健やかな成長を助ける保湿剤の開発は、大きな希望となるでしょう。神奈川県の取り組みから目が離せません。