デコ活の挑戦
2025-03-18 13:39:20

「デコ活」昼の電力需要を創出する実証モデルの展開

デコ活による昼の電力需要創出の試み



環境省が推進する「デコ活」は、脱炭素社会の実現を目指す国民運動です。この活動の一環として、Nature株式会社が関西電力と協力し、昼間の電力需要創出を目的としたモデル実証を実施しました。2024年10月21日から11月30日までの期間、実験が行われ、成果が発表されました。

実証の目的と手法



この実証は、昼間に電力需要を創出し、消費者の行動変容を促すことを目的としています。「需要創出型デマンドレスポンス(上げDR)」を導入し、家庭内の電力機器の自動制御を通じて、電力の消費を最適化しました。対象となる家庭は、蓄電池や電気自動車(EV)などを保有している世帯です。

実証参加者は、機器を自動制御できる「機器制御グループ」と、手動で操作する「行動変容グループ」に分かれ、データを比較しました。特に、「Nature Remo E」を用いた自動制御により、電力需要創出量は0.759kWh/回となり、手動による0.437kWh/回と比較して高い効果を発揮しました。この結果から、自動制御の重要性が浮き彫りになりました。

経済的便益と課題



自動制御を用いた上げDRでは、1日あたり最大8.060kWhの電力需要が見込まれ、経済的な便益も期待されることが明らかになりました。しかし、実用化に向けては課題も多く、自動制御に必要な機器設定や、提供される金銭的報酬と消費者の期待との乖離が示されました。この点について、さらなる改善が求められています。

今後の展望



Natureは、この実証結果を踏まえ、今後も自動制御の技術を進化させ、使いやすさを向上させることを目指しています。また、再生可能エネルギーの導入が進む中で、電力需要の調整力がますます重要になってくると考えています。IoTを活用した効率的な電力管理が、今後のエネルギーの未来を築く鍵となるでしょう。

実証内容まとめ


  • - 実施期間: 2024年10月21日~2024年11月30日
  • - 参加世帯: 自動制御グループ(88件)、手動制御グループ(336件)
  • - 実施内容: 上げDR指令を通じて、電力消費の促進を図る実証を行った。

デコ活とは?



「デコ活」は、脱炭素を目標に国民の行動変容を促進するための取り組みです。2050年のカーボンニュートラルに向けて、国民が持続可能なライフスタイルを選択することを後押しすることを目的としています。国・自治体・企業が協力し、新しい暮らし方を提案していくことを目指しています。

Nature株式会社について



Natureは、再生可能エネルギーの普及とエネルギー管理の効率化を目指し、IoT技術を活用した製品を展開しています。「Nature Remo」を始めとするスマートリモコンは、日本のスマートホーム市場で重要な役割を果たしています。今後も持続可能な未来を目指し、更なる技術革新に取り組む予定です。


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