次世代電池革命
2025-03-05 14:09:16

岡山大学が提案する次世代アルミニウムイオン電池の設計指針とは

岡山大学が提案する次世代アルミニウムイオン電池の設計指針



岡山大学の研究チームが、次世代の電池技術として注目されているアルミニウムイオン電池の新しい設計指針を提案しました。この研究の成果は、2025年2月12日に英国王立化学会の学術雑誌『Journal of Materials Chemistry A』に掲載されました。

研究の背景



リチウムイオン電池は現在広く使用されていますが、その資源が限られていることや、環境負荷、安全性などの問題から、より持続可能な電池技術の開発が求められています。その中で、アルミニウムイオン電池(AIB)が新たな選択肢として注目されています。AIBは、材料が豊富でコストが低く、高速充電が可能であるため、多くの期待が寄せられています。

多孔質炭素の役割



本研究で特に注目されたのは、多孔質炭素(PC)という材料です。この材料は、アルミニウムイオン電池の正極材料として利用されることが期待されていますが、従来の設計では放電容量において課題がありました。研究チームは、この問題を解決するために、異なる細孔特性を持つ多孔質炭素を正極に利用することで、放電容量の改善が可能であることを検討しました。

放電容量向上の可能性



研究の結果、平均細孔径の制御が放電容量に大きな影響を与えることが明らかになりました。具体的には、最適な平均細孔径を選定し、同時に比表面積を増やすことで、放電容量が向上することが示されました。この新たな設計視点が、次世代のアルミニウムイオン電池の高容量化につながる可能性を秘めています。

研究員たちのコメント



本研究に携わった陳逸楓大学院生は、「この成果は、多孔質炭素を用いた正極設計の指針となり得るもので、次世代のアルミニウムイオン電池の実現に寄与します。」と語りました。また、林靖彦教授は、「今回の革新的な研究は、学生たちの挑戦から生まれたものです。今後も水系および固体電解質を用いた新しい電池技術の研究を進めていくことが重要です」と述べています。

まとめ



岡山大学のこの研究成果は、持続可能なエネルギー社会の実現に向けて大きな一歩となるでしょう。アルミニウムイオン電池を用いた新たな技術の開発は、将来的に電気自動車や持続可能なエネルギーインフラの基盤を支える重要な要素となるかもしれません。今後の研究がどのように進展していくのか、非常に楽しみです。


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