新たな緊急通報技術
2025-10-02 15:07:30

アンリツが提供する新たな自動車緊急通報システム「Hybrid eCall」評価ソリューション

自動車の安全性を向上させる「Hybrid eCall」評価ソリューション



アンリツ株式会社(社長:濱田 宏一)が新たに発表した「Hybrid eCall」評価ソリューションは、自動車向け緊急通報システムとして業界初の取り組みです。この技術は、高速通信の4G(LTE)と、従来の2G(GSM/GPRS)や3G(W-CDMA)の低速通信を組み合わせることで、世界中のどの地域でも途切れることなく緊急通報が行えることを目指しています。これにより、自動車メーカーはHybrid eCallに対応した車両の開発をこれまで以上に効率的に進めることが可能となります。

事故時の迅速な救助要請



eCallは、自動車が事故に遭遇した際に自動的に救助要請を行うためのシステムです。車載センサーが事故を検知すると、車両の位置情報や状態を緊急通報センター(PSAP)に送信し、そこでオペレーターが迅速な救助を手配します。これによって、ドライバーや乗客の安全が大きく向上します。

従来は、2Gや3Gの通信網を利用したeCallが普及していましたが、最近では4Gを基盤にしたNext Generation eCall(NG eCall)の導入が進んでいます。NG eCallでは、高速で安定した通信が可能となり、事故現場の映像を送るなど、より高度な機能にも対応しています。EUでは、2026年1月からNG eCallの義務化が予定されており、自動車メーカーにとっては速やかな対応が求められる状況です。

Hybrid eCallの必要性



しかし、4G網が未整備の地域では従来型のeCallが必要とされるため、NG eCallと従来型eCallの双方を利用できるHybrid eCallの技術が注目されています。この技術を取り入れることで、どのような地域でも確実に緊急通報サービスを提供できるため、自動車メーカーにとっては重要な選択肢となっています。

アンリツの評価ソリューション



アンリツが提供する評価ソリューションは、Hybrid eCallに対応する車載システム(IVS)の開発に必要不可欠なPSAPシミュレーターです。具体的な構成要素は次の通りです:
  • - シグナリングテスタ MD8475B
  • - eCallソフトウェア
  • - NG eCallソフトウェアオプション
  • - Hybrid eCallソフトウェアオプション

この評価ソリューションの特長として、MD8475Bを一台使うだけで評価が可能であり、複数のソフトウェアを使い分ける必要がなくなります。これにより、Hybrid eCallをスムーズに評価できる環境が整えられています。また、SRVCC(Single Radio Voice Call Continuity)に対応しており、LTEネットワーク上で提供されるVoLTE通話を、シームレスに2Gや3Gネットワークに切り替え可能です。

安全で安心なモビリティ社会の実現に向けて



アンリツはこの技術が自動車メーカー各社によるHybrid eCall対応デバイスの開発を力強く支えるとともに、安全で安心なモビリティ社会の実現に寄与することを目指しています。今後ますます進化する自動車の安全技術に注目が集まる中、アンリツの取り組みにも期待が高まります。

詳しい情報や最新の製品情報については、アンリツの公式Facebookでもご覧いただけます。


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