横山美術館の七宝展
2025-09-18 11:13:53

超絶技巧を堪能!横山美術館での七宝焼展が開催

横山美術館にて「超絶技巧の七宝展」開催



東京の中心、名古屋市東区に位置する横山美術館で、2025年9月19日から12月21日まで「超絶技巧の七宝展」が行われます。この展示では、日本の伝統的な七宝焼の魅力を深く掘り下げ、歴史と技法を紹介します。七宝焼とは、金属の基盤に釉薬を融合させた美しい陶器で、色彩の美しさが七つの宝石のように称賛されています。

七宝焼の歴史と技法



七宝焼は、紀元前のエジプトにルーツを持ち、日本には古墳時代末期に導入されました。その中でも、特に近代七宝においては、江戸時代後期の尾張藩士、梶常吉によって進化を遂げました。彼が創出した尾張七宝は、金属線を使った「有線七宝」や、釉薬をグラデーションで表現する「無線七宝」など、様々な技術革新をもたらしました。これにより、従来の技術とは異なる美の世界が広がりました。

展示される約250点の作品は、七宝職人が手がけたもので、この技法を用いた多彩な表現が楽しめます。まずは、有線七宝の作品として紹介される《七宝山桜雀図花瓶》。明治時代後期から大正にかけて制作されたこの作品は、金属線が一本一本丁寧に植え付けられています。

無線七宝では、《無線七宝富士図花瓶(対)》が展示されており、水墨画や水彩画のような優美な表現が特徴です。また、陶磁胎七宝や銀胎七宝など、異なる技法を用いた作品が並び、それぞれの魅力を感じることができます。

東西の七宝の違い



この展示では、尾張七宝だけでなく、西京七宝や横浜七宝も紹介されます。「東のナミカワ」と称される濤川惣助や「西のナミカワ」として知られる並河靖之の作品を通じて、技術の違いを直に体感することができます。特に、西の京七宝の名品として《七宝草花雀図花瓶》は、細やかな技術が光り、時を超えた美しさを感じさせます。

また、尾張の名工たちの作品も展示されており、《七宝梅鳩図大花瓶》や《七宝枝垂桜図花瓶(対)》など、技術の系譜が伺える作品が揃っています。これらは、明治時代中期から後期に制作されたものです。

企画展の概要と関連イベント



「超絶技巧の七宝展」は、9月19日から12月21日までの期間、横山美術館で開催されます。入館時間は10:00から17:00(16:30までに入館)で、毎週月曜日が休館日となっています。入館料は一般1,000円、高校・大学生や65歳以上のシニア800円、中学生600円、小学生以下は無料です。特に、障がい者手帳をお持ちの方には特別料金が設定されています。

さらに、関連イベントとして講演会「現代に生きる 尾張七宝の伝統技法」も実施されます。講師には安藤七宝で長年活躍された森三喜男氏が迎えられ、制作における苦労や喜びについて実演を交えたお話しをしていただけます。また、ギャラリートークも開催され、学芸員による企画展や常設展の解説が行われます。

横山美術館は、明治・大正時代に制作された美しい輸出陶磁器の世界を体験できる貴重な場です。美術館の詳細やアクセスについては、公式ホームページをご覧ください。

ぜひ、この機会に伝統と技術の融合が生み出す七宝焼の美しい世界を体感しに足を運んでみてはいかがでしょうか。


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