藤野中学校の卒業生が地域清掃活動を実施
2023年3月7日、相模原市の藤野中学校では、卒業を間近に控えた3年生たちが「恩返し」の気持ちを込めて、地域の清掃活動を行いました。これから新しい道へ進む生徒たちが、育んでくれた故郷に対して何かできることがないかと考え、地域の美化に取り組むことを決めたのです。
地域との一体感
当日は、卒業生45名に加え、藤野地区自治会連合会をはじめとする地域の大人たちも参加し、合計で50名以上が清掃活動に集まりました。生徒たちは地域住民との交流を深めながら、共に清掃に取り組むことで、感謝の気持ちを形にしようとしました。
清掃が始まると、生徒たちは真剣な表情で地域を歩きながらゴミ拾いを開始しました。特に、車道沿いや歩道にはタバコの吸殻やペットボトル、お菓子の包装など様々なゴミが落ちていました。この活動では、見逃すことなくゴミを収集し、回収したゴミは分別して地域の津久井クリーンセンターに処理を依頼しました。
地元の特徴とアートのまち藤野
藤野中学校が位置する藤野地区は、芸術のまちとして知られています。戦時中からの文化的な背景を持つこの地域には、300人以上のアーティストが在住し、アートにあふれる町の空気が形成されています。また、県の「藤野ふるさと芸術村構想」により、地域住民とアーティストが一体でイベントを実施するなど、独特の文化が育まれています。
そんな地域で清掃活動に取り組んだ生徒たちからは、「地域をキレイにすることで、住民の皆様と交流できたのが良かった」「これから藤野が観光地としても活気を保つために、クリーンなイメージを大切にしていきたい」といった感想が寄せられました。地域への恩返しという強い思いが、彼らの心に刻まれた瞬間だったと言えるでしょう。
卒業式での感慨
清掃活動の5日後に開かれた卒業証書授与式でも、この清掃活動の意義が語られ、生徒たちは活動を通じて得た経験を今年度の特別な思い出として心に刻んだ様子でした。生徒たちは次のステップに進む中、藤野とのつながりを忘れず、大人になってからも地域に恩返しをしていけるような人に成長していくことでしょう。
藤野中学校は、この地域に根差し、支え合いながら成長できる環境を提供し続けています。彼らの清掃活動は、今後も地域と共に歩んでいく未来を象徴するものとなるでしょう。これからの彼らの活躍が楽しみです。相模原市の「芸術のまち」としての魅力をさらに高めていくために、地域の仲間とともに、心を込めた取り組みを続けてほしいと思います。