横浜マラソン2025でのチャリティとしての「Earth Pieces」
認定NPO法人スローレーベルが展開する参加型音楽プロジェクト「Earth Pieces」が、2025年に開催される横浜マラソンのチャリティプログラムに選ばれました。この取り組みは、2026年にイタリア・ミラノで開催される冬季パラリンピックに向けても準備が進められており、音楽を通じた共創の場として広がりを見せています。
プロジェクトの背景と意義
「Earth Pieces」は、2024年に横浜トリエンナーレの一環として行われたワールドプレミアによって初めて注目を集めました。このプロジェクトの特徴は、音楽経験の有無や障害の有無、年齢や文化的背景に関わらず、誰もが自分の“音色”を持ち寄り、一緒に演奏できるという点です。
実際に行われたワールドプレミアでは、28名のプレイヤーが参加し、従来の楽器だけでなく、空き瓶やタップダンス、カリンバなど様々な楽器の音を組み合わせて「喜びの歌(第九)」を演奏しました。このような新しい形式の音楽会は、視聴者やメディアから注目を集め、多くの報道がなされました。
音楽が持つ力
このプロジェクトは、パンデミック以降、孤立感やメンタルヘルスの問題が深刻化する中で、音楽を介したつながりを再生し、誰もが平等に参加できるスペースを提供することを目的としています。「Earth Pieces」が目指すのは、アートを通じた社会的変革であり、特に音楽は共感を生む強力なツールであると考えています。
ミラノ公演の計画
2026年3月には、冬季パラリンピックと連動し、ミラノ市内の公演が計画されています。この公演では、120名の障害を持つミュージシャンが所属する協同組合型音楽学校「AllegroModerato」と共に、「Earth Pieces in MILANO」を実施します。音楽監督の蓮沼執太を中心に、さらなるプレイヤーを募って、国境や文化、言語を超えた共演を目指します。
この公演では、特に「音楽の設計図」と呼ばれる独自の音楽ツールを活用します。これは、視覚や聴覚、身体的な多様なニーズに応えられるように工夫されたもので、楽譜やデモ音源、ジェスチャーなどで構成されています。実施後は、イタリアで得た知識や技術を日本に還元することも視野に入れています。
参加する意義
「Earth Pieces」は、誰もがアクセスできる舞台づくりを追求しています。このプロジェクトの概要を説明したLuca Baldan氏は、「すべての人に開かれた音楽のあり方」を重視しており、障害の有無に関わらず人々を音楽でつなげることの重要性を述べています。
また、スローレーベルの芸術監督である栗栖良依氏は、プロジェクトに参加することで人々が限界を超えられる機会が生まれると強調しています。このプロジェクトは、参加者が“共にする”ことで新たな価値を生み出すことを目指しており、その中にはランナーとして参加することも含まれています。
チャリティランナーの募集
横浜マラソン2025のチャリティランナーとしてのエントリーが2025年4月9日から始まります。寄付を行うことで、プロジェクトに貢献することが可能です。詳しい情報やお申し込みは、公式ウェブサイトをご覧ください。個人からの寄付は所得控除や税額控除の対象となるため、お得に参加することができます。
「Earth Pieces」の理念に共感する方々は、ぜひこの機会に参加し、音楽と共に新たな未来を紡いでみませんか?