矢作建設工業がSBT認定を取得、環境に優しい経営へと進化
愛知県名古屋市に本社を置く矢作建設工業株式会社は、持続可能な経営を推進するためにSBT(Science Based Targets)認定の取得に成功しました。この認定に向けた取り組みは、株式会社エスプールブルードットグリーンのサポートを受けて行われたもので、最近同社によるインタビューが公開されました。今回は、この取り組みの背景や具体的な活動内容について詳しく紹介していきます。
矢作建設工業のサステナビリティへの取り組み
矢作建設工業は、特に建築や土木事業において、マンションや物流施設の設計・施工を手掛けており、これまでにも地域の環境保全に取り組んできました。2021年4月には「矢作建設グループSDGs宣言」を発表し、環境に対する意識を高めるためのスローガンとして「YAHAGI Blue ENGINEERING 〜未来に青空が続きますように〜」を掲げています。最近では、矢作川や庄内川といった地域の河川において、地元の自治会と協力しながら竹林の伐採・運搬作業を行うなどの活動を進めています。
専門部署がない中でのサステナビリティ推進
矢作建設では専門のサステナビリティ推進室は設置していないものの、総務部が中心となって推進活動を展開しています。今回のSBT認定の取得は、国土交通省がインフラ業界の評価項目にSBT認定を加えたことが大きな動機となりました。さらに、機関投資家からの要望が高まっており、社会的な期待に応えるための行動が求められています。
社内での協力体制を築く
SBT認定の取得に向けて、社内からは初め慎重な意見が出ていましたが、業界内で環境に配慮する企業が多いことも影響し、次第に機運が高まっていきました。エスプールブルードットグリーンを支援先として選んだ理由は、過去にCDP(Carbon Disclosure Project)への回答支援を通じて、「安心感のあるサポート」を受けたことです。誠実なスタンスで向き合ってくれる姿勢が信頼感を生み、業務を円滑に進めるためのアウトソーシングが実現しました。
建設業界特有の課題
建設業界は、様々な企業が関わるため、データ収集が難しいという特有の課題があります。この課題をクリアするためには、各部門に負担をかけない協力体制を築くことが必要でした。エスプールブルードットグリーンは、実情に合ったデータ算定方法を提案し、プロジェクトの進め方に明確な道筋を示してくれました。この協力により、各部門からの協力を得ながら、確実にSBT認定に向けた取り組みを進めることができました。
投資家や社内意識の評価が向上
SBT認定取得の成果として、投資家から「良い取り組み」と評価され、同業他社からの問い合わせも増加しています。また、社内では数値目標の設定を通じて、「排出量削減が必要」という意識が浸透してきています。
今後も矢作建設工業は、企業としての社会的責任に応えつつ、サプライチェーン全体の連携を強化していく計画です。創業以来地域に根ざしてきた歴史を活かし、地域やお客様との協力関係をさらに深めながら、持続可能な社会の実現に貢献していく考えです。
[企業紹介]
矢作建設工業株式会社:
https://www.yahagi.co.jp/
[会社概要]
- - 商号:株式会社エスプールブルードットグリーン
- - 所在地:東京都千代田区外神田3-12-8 住友不動産秋葉原ビル 11 階
- - 代表者名:取締役社長 八林 公平
- - 事業内容:サステナビリティ経営コンサルティング
- - 設立:2011年11月