認知症患者のための新しい栄養療法が神奈川に登場!
AIプラスクリニックたまプラーザ(横浜市青葉区)は、2025年8月1日から認知症患者の栄養管理に特化した「神経栄養特別外来」を新設します。この新たな外来は、ビタミンB群の特性を活かした革新的なアプローチで、認知症患者の栄養障害を改善することを目的としています。この取り組みは、社会全体が高齢化する中で急増する認知症患者への一つの解決策として期待されています。
ビタミンB群の2重機能
ビタミンB群は、エネルギー代謝と神経伝達物質の代謝において重要な役割を果たしています。これらのビタミンは、糖質や脂質、タンパク質のエネルギーへの変換を助け、脳内の神経伝達物質の合成にも寄与します。特に、ビタミンB6はセロトニンやドーパミンの合成に、B12は神経細胞の機能維持に関与しており、これらの機能が正しく働くことが脳の健康に繋がります。
AIプラスクリニックたまプラーザとメディカルクリニックあざみ野では、このビタミンB群の2重機能に注目し、新しい栄養療法を開発しました。従来の栄養補給だけでなく、科学的根拠に基づいた段階的なアプローチを採用しています。
深刻化する認知症問題への新たなアプローチ
厚生労働省の調査によると、2025年には約471万人、2040年には584万人の高齢者が認知症を抱えることが予測されています。また、国民健康・栄養調査では、65歳以上の高齢者の約12.2%の男性と22.4%の女性が低栄養傾向にあることが報告されています。この状況を踏まえ、特にビタミンB群の摂取状況が十分でない高齢者への支援が急務とされています。
実際、クリニックでは60人以上の患者に神経栄養療法を実施し、認知症患者の認知度や夜間睡眠の改善、気分の変調軽減など、多様な改善効果を確認しました。また、脳梗塞後遺症を持つ患者にも応じたアプローチが功を奏したとの報告があります。
科学的根拠に基づいた段階的栄養療法
新しい外来で行う治療では、最初にビタミンB1、B6、B12により代謝の基盤を作ります。これにより、脳細胞が必要とするエネルギー生産機能を改善させます。その後、ビタミンB3を加え、さらなる神経保護作用を発揮させ、必要な栄養素の合成を支援します。これにより、患者に応じて異なる効果が期待されるのです。
包括的な診断・治療体制を構築
神経栄養特別外来では、迅速な血液検査と専門医の評価を通じて、患者一人ひとりの状態を把握し、個別の治療プログラムを策定します。また、ビタミンB群の血中濃度や神経伝達物質の代謝を定期的にモニタリングし、客観的なデータをもとに治療を進めていきます。全国からの患者に対応するため、オンライン診療も展開し、アクセスの向上を図ります。
地域医療ネットワークとの連携強化
この新しい外来では、関連した医療機関や在宅医療、介護施設との連携を強化し、患者と家族が共同で栄養管理に取り組む体制を整えています。日常生活の中でのサポートが、患者の生活の質の向上につながることを目指しています。
今後の展望
この取り組みにより蓄積されたデータをもとに、認知症栄養療法のエビデンスを構築し、より多くの医療機関へ普及を進めていく計画です。急速な高齢化が進む日本社会において、認知症患者のQOLと医療費適正化の両立を目指した新たなモデルケースとしての期待されます。栄養療法を通じて、国全体の認知症対策に新たな選択肢を提供することが求められています。
お問い合わせは、AIプラスクリニックたまプラーザまで。TEL: 045-909-0117