ラボメンとirotoaの共創
2025-08-14 11:21:53

ラボメンとirotoaが創る新たな彩りと音の世界

ラボメンとirotoaが創る新たな彩りと音の世界



横浜の就労継続支援B型施設、ラボメンと原宿発のインクルーシブカルチャーブランド、irotoaの共創が生み出した新たなアートスタイル、「彩音戯画(カラートーンアート)」は、色(彩)と命の響き(音)、そして遊び心を融合させたものです。この新しいアートは、障害を持つ人々の感性を豊かに表現するものであり、彼らの努力と感性によって生み出された作品が日常に彩りを加えてくれます。

1. 個性の色をつなぐ



irotoaとラボメンが手がけるアート作品は、つねにクリエイターの人生経験や日々の感情によって生み出されています。例えば、通勤途中に見た朝焼けや、子ども時代に体験した花火の思い出が、キャンバス上で色彩となって蘇ります。それこそが「個性の色」であり、ラボメンの表現力によって唯一無二の作品へと昇華します。

2. 命の音を重ねる



制作現場には、すべての音が混ざり合う音楽が流れています。筆の音、ミシンのリズム、仲間の笑い声。こうした日常の中で生まれる「命の音」は、irotoaが大切にする人と社会をつなぐ生命の響きです。これらが共創の場を彩り、創作の力を引き立てます。

3. 福祉とカルチャーを結ぶ



一般的に、福祉施設での成果物は「福祉的背景」が強調されがちですが、ラボメンとirotoaの作品はデザインの魅力だけで手を伸ばされる存在になっています。原宿の店舗で作品を見る人々は、それらを「特別な支援の産物」以上の文化的価値として受け入れています。このように福祉とカルチャーが対等に結びつく新たな絆が構築されています。

4. 利用者からクリエイターへ



ラボメンのアーティストたちは、「施設利用者」の枠を超え、積極的にirotoanista(イロトアニスタ)として活動しています。作品について語る姿や表情は自信に満ち、その作品はただ守られる存在から、創造的な問いかけを行うものへと変わっていきます。

5. 一点物の価値を世界へ



同じ作品は二度と生まれることはありません。偶然のにじみや色の混ざり合いによって、各作品は一点物であり、そのユニークさが「個性を纏う」というirotoaの価値観と共鳴しています。たった一つの作品を手にした人は、それが特別なものであることを感じ、長く大切にしたいと思うでしょう。

ラボメンアートの深層



アート制作は日常生活と密接に関わっています。ある日は街の色をモチーフにし、またある日は家族との会話がインスピレーションになります。制作者たちの色選びには、それぞれの記憶や感情が宿っており、ピクセルや紙に触れる音が場を満たします。彼らは原画のみの販売にこだわり、唯一無二の作品価値を提供しています。このような初めての瞬間は、制作者にとって「自分の色が街に出た」という特別な誇りとなるのです。

この取り組みは、障害があるからこそ生まれる才能を証明するものではなく、努力の積み重ねがその作品を輝かせるのです。感性だけでなく、その背後にある練習と心のこもった制作があってこそ、絵が売れていくのです。

松橋代表の人物像



ラボメン代表の松橋健太さんは、二人の自閉症の息子を持つ4児の父です。彼は息子たちの未来を思い、省庁が決めた枠に収まらない「好きなことで生きる」選択肢を生み出す必要性を感じ、事業を立ち上げました。作業台の隣に立つことで利用者と共に手を動かし、彼らからアイデアをもらうことが多くあります。松橋さんが大切にしているのは、支援ではなく共創であり、この理念が実を結び、スキルや自信が育まれています。彼が語る「人生を変える色や音を発信したい」という言葉には、強い意志を感じます。

社会的意義と未来



この取り組みがもたらす影響は、単なる作業内容の変化にとどまりません。福祉的価値から一般市場で通用する価値への進化、単純作業からスキルアップを実現する場とする革新が促進されています。また、原宿を拠点とした活動が地方都市や全国の福祉施設との連携へと広がる可能性も秘めています。

さらに、才能は唯一の感性からだけでなく、持続的な努力や磨き続ける姿勢からも生まれることを示しています。障害はその人の特性の一部であり、感性を模型にするためには、継続的な練習と探究が必要です。この取り組みを通じて、多様なクリエイターが共に未来を創る姿が実現されています。


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