神奈川の平和活動 核廃絶を考える交流会の報告
5月18日、新横浜にて生活協同組合パルシステム神奈川が主催するイベント「『戦争を知りジブンゴトにしてみよう』交流会」が開催されました。このイベントは、戦後80年を迎える中で、学生たちが核兵器廃絶について考える重要な機会となりました。平和の重要性を再確認し、また、未来の世代がこの問題にどのように向き合うことができるのかを探りました。
様々な世代が集う交流会
イベントには、会場に7人、オンラインには22人が参加。神奈川県高校生平和大使を含む6人の学生と、被爆体験者の和田征子さんが登壇し、広島や長崎の原爆体験について共有しました。参加者は様々な年齢層から構成され、特に被爆の記憶がない若い世代にとって、核兵器廃絶に向けた思いを深める貴重な機会でした。
冒頭で、高橋悠太さんが「幸せを感じる時」と問いかけ、参加者は自らの思いをシェアしました。「ぐっすり眠れた時」や「家に帰った時」など、日常の小さな幸せが平和な社会に根ざしていることを再発見しました。これらの意見は、参加者が平和に関して考えを深める手助けとなりました。
被爆者の証言
和田征子さんは、長崎での原爆被害を受けた母親の経験を通じて、過去の記憶を辿る大切さを語りました。彼女は、深い体験に基づく強いメッセージを伝える役割を果たしています。自身が戦争や被爆の直接の記憶がないことを踏まえ、彼女の言葉には重みがありました。彼女は、核兵器に対する強い否定的な立場を示しつつ、次世代への継承の重要性を訴えました。
また、中村さんの活動は、代々の学生と共に核兵器廃絶に向けたプロジェクトを続けることにより、若者たちの関心を呼び起こしていくことを目指しています。「意思表明をできる場が必要」と彼女は述べ、イベントの重要性を強調しました。
平和への意識を高める
この交流会は、平和活動の重要性を改めて認識する機会となりました。集まった参加者は、平和の構築にあたるために何ができるかを考え、自らの言葉で意見交換を行いました。和田さんは、「核廃絶には被爆者の体験を伝えることが不可欠」とし、言葉の力を通じて人々の心を動かす重要性を語りました。
その後のディスカッションでは、「核兵器が廃絶されたら本当に平和になるのか」といったテーマについても意見を交わしました。この質問は、参加者に核兵器廃絶を視野に入れた複雑な問題を考えさせる刺激となりました。一人一人が、平和の在り方を見つめ直すきっかけとなる非常に意味のあるトピックです。
今後の展望
神奈川県内の協同組合活動は、今後もこのようなイベントを通じて、平和の重要性を訴え続ける予定です。特に、2025年が国際協同組合年として設定されることを踏まえ、核兵器廃絶や貧困・飢餓の解消に向けた活動を積極的に推進していくことが求められています。
パルシステム神奈川は、市民一人ひとりが核問題を自分ごととして捉えられるよう、さまざまな取り組みを行っていく所存です。参加者全員が共に社会の問題を考える意識を持ち続け、より良い平和を目指していく姿勢が大切です。現代を生きる私たちに求められる責任として、次代へとつなげる意識も忘れてはいけません。