ファンケルと川崎市視覚障害者情報文化センターが共催
2025年9月11日、ファンケルは川崎市視覚障害者情報文化センターと初共催のメイクセミナーを開催しました。この取り組みは、視覚に障がいをお持ちの方々に向け、メイクに対する自信を持ってもらうことを目的としています。場所は川崎市麻生区の文化センターで、参加したのは8名。皆さんが集まったセミナーでは、実際に手を使ってメイクを楽しむ時間が設けられました。
セミナーの内容
このイベントは、参加者がスキンケアから始めることからスタートしました。化粧水や乳液を肌に馴染ませることで、丁寧なスキンケアがもたらす効果を実感してもらいました。スキンケアの方法は、実際に手を使いながら説明され、参加者はお肌の感触の違いを感じ取っていました。
また、メイクに使用する化粧品は、サイズや形が似ているものが多く、視覚障がいのある方には識別が難しいといった悩みがあります。そのため、ファンケルは「タッチマークシール」という独自のサービスを導入しました。これは、視覚に障がいがある従業員と共に開発したもので、点字ではなくシンプルなマークで区別ができるため、誰でも簡単に使えるのが特長です。
メイクの実習
次に行われたのは、参加者自身が手を使ってメイクを実践するセッションです。ベースメイクにはCCクリームを使用し、適量を出す練習を行いながら、その塗り方を学びました。参加者は実際に7mmパールを触って、適切な量を感覚で覚えることができました。
さらに、ポイントメイクでは従来の筆やチップを使用せず、自分の指で直接塗る方法が紹介されると、「これならできそう!」という声があがりました。参加者はサポートを受けながら色を選ぶ楽しみも体験し、自分自身のスタイルでメイクを仕上げる過程を楽しんでいたようです。
参加者の感想
セミナー終了後、参加者からは多くのポジティブなフィードバックが寄せられました。ある参加者は、これまでメイクを避けていたものの、今回は自分で簡単に出来たことで、気持ちが明るくなったと話しました。”外出が楽しみになった”という感想もありました。さらに、無添加の化粧品を使えたことで安心感を得られたと感謝の意を示す方も。
初めて自分でメイクをしたという参加者からは、「これなら続けられそう」といった前向きな声もあり、サポートメンバーからの「きれいになりましたね」という褒め言葉に、セミナー全体が笑顔に包まれる中で幕を閉じました。
今後の取り組み
ファンケルとしては、これからも障がいのある方々が活躍できる社会の実現に向けて、サポートを続けていく方針です。2023年以降も全国で視覚に障がいのある方に寄り添ったセミナーを行い、地域社会の活性化を図っていきます。このセミナーは、皆様が外に出て人とコミュニケーションを取ること、さらには自分をおしゃれに保つ喜びを再発見する手助けとなることでしょう。
今後もファンケルは、誰もがイキイキと輝くことのできる社会を目指して、様々な取り組みを続けていきます。