川崎市での新たな取り組み、FACIL’itiの認証
川崎市において、ファシリティジャポン株式会社のウェブ閲覧支援サービス「FACIL’iti」が、地域の認証制度『かわさき基準(KIS)』に正式に認証されました。この制度は、福祉に対する配慮がなされた優れた製品やサービスを認証するもので、多様な年齢層や障害のある方々がインターネットを快適に使用するための取り組みです。
FACIL’itiとは
FACIL’itiは、「ウェブは誰もが利用できるべきだ」という理念のもと、日本とフランスのチームによって開発されました。ウェブサイトに簡単に導入できるフォームを提供し、ユーザーが自分に最適な設定を選べるといった特徴があります。これにより、ユーザーは24種類の設定パターンから、自分に合ったウェブ表示を選ぶことができ、さらには個別のカスタマイズが可能です。文字サイズや色合い、行間の調整など、利用者のニーズに応じて柔軟に対応できるのがこのサービスの強みです。
かわさき基準(KIS)とは
かわさき基準(KIS)は、川崎市が平成20年度から開始した、福祉に特化した製品やサービスを認証するための独自の基準です。「自立支援」を中心とした理念に基づいており、多様な背景や特性を持つ方々の生活の質を向上させることを目的としています。現在までに301製品が認証され、FACIL’itiは新たに追加された製品のうちの一つです。
認証の背景
FACIL’itiがKISに認証された理由には、実際にウェブ利用に課題を持つユーザーからのポジティブな評価があります。利用者は、自分自身で設定をカスタマイズすることで、ウェブサイトの視認性が向上し、自立するための助けとなったと感謝の声を寄せています。また、支援者からは、特にスタンダードな漢字の読み上げや視覚的配慮がされている点が評価されています。
一緒に育てていくデジタル社会
FACIL’itiは現在、国内外の1000以上のウェブサイトで利用され、600万人以上のユーザーがこのサービスを体験しています。今後もファシリティジャポンは、自社の取り組みを通じて、多様性を受け入れるインクルーシブなデジタル社会の実現に向けて活動を進めていくでしょう。
この認証を機に、川崎市がインクルーシブな環境づくりの先駆者となり、より多くの地域でも類似の取り組みが広がることが期待されます。これによって、すべての人が快適にウェブを利用できる未来が実現することを願ってやみません。