横浜市が提案する新たな安心空間
横浜市では、小児がんなどの病気と向き合う子どもたちのための新しい居場所を創出するため、メタバース空間を利用した交流事業が進められています。これにより、病気により外出が難しい子どもたちが、オンラインで安心して過ごせる場を提供しようという取り組みが進んでいます。
このプロジェクトの一環として、令和7年度には、小児がんと向き合う子どもたちやその保護者が直面する不安や悩みを話せる場所を定期的に設け、メタバースを活用した交流が行われる予定です。何度でも通えるこの居場所は、子どもたちの成長や心のケアを促進するために重要な役割を果たすでしょう。
メタバース交流企画第2弾:お菓子づくり
2023年10月4日、今回のメタバース交流企画の第2弾として、「お菓子づくり」をテーマにしたイベントが開催されました。横浜スイーツ&カフェ専門学校の協力を得て、参加者たちはメタバース空間でオンラインによるお菓子づくりのレクチャーを受け、グループごとにオリジナルの焼き菓子を考える時間を持ちました。
参加者である子どもたちは、どんな味にするかやトッピングのアイデアを話し合い、自分たちの創造力を形にする楽しい体験をしました。作成したお菓子は、後日に専門学校の学生によって実際に製作され、参加者たちにプレゼントされる予定です。また、考案した焼き菓子は同校のウェブサイトで販売もされるので、地域の他の方々にも楽しんでいただける機会が提供されます。
参加者の情報と交流の流れ
今回の企画には、合計13名の子どもたちが参加しました。自宅や病院、施設からのオンライン参加だったため、地理を問わずさまざまな子どもたちとつながることができました。これは、参加者たちの心の中での不安を少しでも和らげ、自信を持たせることにも寄与するでしょう。
さらに、参加者が考えた焼き菓子の販売は、10月8日から10月14日正午まで予約受付が行われ、発送は10月16日以降となります。オンラインで利用できるECサイトを通じて、家族や友人とも楽しむことができます。
前回の取り組みと今後の展望
このプロジェクトの背景には、これまでに実施されてきた他の取り組みもあります。昨年8月には「YOKOHAMAスペースアドベンチャー」が行われ、参加者たちはチームで協力し、クイズやパズルを楽しむことでコミュニケーションを深めました。また、7月には「LUNARCRAFT」ワークショップが実施され、月に関する特別授業を受けた後、グループで作業をする場も提供されました。このように、メタバース空間を利用した様々なイベントが行われ、子どもたちの交流が進められています。
また、8月には初となる参加者同士の交流会も開催され、リラックスした雰囲気の中でクイズやたき火を囲んでのトークセッションなどが行われました。これからも、メタバースを活用して子どもたちとその家族がつながり、心の支えとなるような様々な企画を継続していきます。横浜市は、この取り組みを通じて病気に向き合う子どもたちの生活の質の向上を目指し、彼らの笑顔を生む居場所作りに全力を尽くします。
お問い合わせ情報
このプロジェクトについて詳しい情報は、横浜市医療局がん・疾病対策課の三室直樹までお尋ねください。電話番号は045-671-2957です。