日本の若き科学者たちの輝かしい成果
日本の高校生が科学の国際舞台で大きな成功を収めました。2025年5月、アメリカ・オハイオ州コロンバスで開催された国際科学研究大会「リジェネロン国際学生科学技術フェア(Regeneron ISEF)2025」において、日本の高校生たちが見事な成績を収め、2つの部門で優秀賞を受賞しました。
この大会は今年で75回目を迎え、世界63の国と地域から1657人のファイナリストが参加。各参加者は自身の研究をポスター形式で発表し、賞金や奨学金などの総額は900万ドル(約13億円)にも上ります。日本からは、17研究25名が参加し、その中から優秀な2研究が高く評価されました。
来たるべき科学を担う若者たち
日本代表選手は、「高校生・高専生科学技術チャレンジ(JSEC)」や「日本学生科学賞」などの提携コンテストを通じて選ばれました。日本サイエンスサービス(NSS)の協力のもと、約半年間にわたるトレーニングを受け、英語のプレゼンテーションに磨きをかけて臨みました。
受賞者とその研究内容
環境工学部門優秀賞(3等)
西田優美奈さん(横浜市立南高等学校)
研究タイトル:糸状藻類(アオミドロ/サヤミドロ)を用いたバイオ燃料及び土壌改良材の実用化に向けた基礎研究
この研究では、コストの高いバイオ燃料の代替として、日光と水で簡単に培養できる糸状藻類に注目しています。これにより、低価格でのバイオ燃料製造が実現可能であることが示されました。残った藻類は優れた肥料として活用されることも明らかとなり、環境保護にも資する成果が得られました。
物理学・天文学部門優秀賞(4等)
田中喜大さん(筑波大学附属駒場高等学校)
研究タイトル:膜の破れによって生じ得るウォーターベルの変形
田中さんの研究では、水膜(ウォーターベル)がどのように変形するのかを定量的に解析。膜の破れが与える影響をモデル化し、実験結果と照らし合わせることで、物理現象の理解を深める研究成果を発表しました。
さいごに
ISEFでは、各分野の専門家による厳格な審査が行われ、上位約25%に「優秀賞」が授与されます。今年の大会では特に優れた研究が評価され、新たな才能が世界に向けて羽ばたく機会となりました。日本からの参加者は、将来の研究者としてのポテンシャルを示し、科学を愛する新しい世代が育っていることを証明しました。
このように、日本の高校生が国際的な場での研究成果を持って脚光を浴びることは、今後の科学と技術のさらなる発展に寄与することが期待されています。彼らの挑戦と努力は、未来の世代にさらなる刺激を与えることでしょう。