自動運転トラックによる外食チェーン配送の新時代到来
株式会社T2が、三井物産サプライチェーン・ソリューションズ合同会社(以下MSS)及びザ・パック株式会社と協力し、2025年7月より自動運転トラックを用いた外食チェーン向けの幹線輸送の実証実験を開始します。この取り組みは、物流業界のドライバー不足解消を目指し、持続可能な物流オペレーションの実現を図っています。
実証実験の概要
この実証実験は、関東と関西の間の高速道路で行われ、四回の往復運行を予定しています。T2が開発したレベル2自動運転トラックを使用し、MSSの物流拠点とザ・パックの工場間で貨物を輸送します。自動運転の走行ルートや走行リードタイムの検証が行われ、実際の運行環境下でのオペレーションパターンの有効性も確認される予定です。
実施にあたり、全ての走行はドライバーが乗車した状態で行われます。このレベル2相当の自動運転は、運転操作のいくつかを自動化しつつ、常に人間の監視のもとで機能します。
背景と課題
近年、物流業界は深刻なドライバー不足に直面しています。特に外食産業においては、安定した配送を確保することが難しい状況です。T2は、自動運転技術を導入することにより、これらの課題を克服し、効率的で持続可能な輸送体制の確立を目指しています。
2027年からは、レベル4自動運転トラックを用いた幹線輸送の開始を計画しており、今回の実証実験の結果を基に、MSSやザ・パックとのさらなる連携を進める予定です。
参画企業の紹介
株式会社 T2
東京都千代田区に本社を置くT2は、2022年に設立された自動運転システムの開発企業です。特に、自動運転トラックによる幹線輸送サービスに注力しており、自社技術の実用化を推し進めています。
三井物産サプライチェーン・ソリューションズ合同会社
2010年設立のMSSは、外食チェーン向け物流事業を手掛けています。効率的なサプライチェーンの管理を行い、多様なニーズに応えています。
ザ・パック株式会社
1952年に設立されたザ・パックは、紙袋や段ボール製品の企画・製造・販売を行っています。外食チェーン向けのパッケージ製品に強みを持っており、品質の高い製品を提供しています。
未来の物流
今後、T2の挑戦が評価され、物流業界に新たな風を吹き込むことが期待されます。自動運転技術が進化することで、ドライバー不足の解消だけでなく、CO2排出の軽減など持続可能な社会への架け橋となるでしょう。2025年からの実証実験によって生み出される成果に注目が集まります。これが、未来の物流の新たなスタンダードとなることを願っています。