年間3万トン破棄される酒粕を活用した新メニュー
神奈川県から新たなフードロス削減の取り組みが始まります。高評価の外食企業であるホリイフードサービス株式会社は、創業150年以上の歴史を持つ金井酒造店と共同で、“酒粕”を使用した冬限定メニューを提供すると発表しました。この取り組みは、特に日本酒の製造過程で生まれる副産物である酒粕に焦点を当て、食の廃棄問題に対する意識を高めることを目的としています。
酒粕の現状と課題
日本酒の製造過程で生成される酒粕は、年間で約3万トンが発生し、その一部は調味料や甘酒として利用されていますが、まだ多くは未活用のまま廃棄されています。この問題に対して、最近では食を通じた社会貢献の重要性が増してきています。酒粕は高い栄養価を誇り、たんぱく質やビタミンB群、食物繊維を多く含んでいます。そのため、発酵食品として健康効果も高いとされています。
Nachiによるプロジェクトの始まり
このプロジェクトは、インフルエンサーであるNachiが立ち上げた「神奈川もったいないプロジェクト」から始まりました。彼女の想いを受け、ホリイフードサービスは金井酒造店と連携して、この冬限定メニューを発表しました。具体的には、酒粕を使用した和牛もつ鍋や鶏もも肉の粕漬け、甘酒パンナコッタといった料理がラインナップされます。
提供メニューの詳細
1.
和牛もつ鍋 酒粕味噌 - 1人前1,590円(税込)
2.
鶏もも肉の粕漬西京みそ焼き - 790円(税込)
3.
甘酒パンナコッタ - 390円(税込)
このメニューは、神奈川県内の「隠れ菴 忍家」3店舗にて、2025年10月22日から2026年1月31日まで販売されます。
フードロスを“美味しく”楽しむ
特に注目すべきは、すべてのメニューに“酒粕”が使用されている点です。酒粕のまろやかな旨みとコクが引き立つ料理は、美味しさだけでなく、フードロス削減という社会的な意義も併せ持っています。甘酒パンナコッタは、発酵の香りと優しい甘みが特徴で、デザートとしても楽しめます。
さらなる美へのアプローチ
酒粕は“飲む美容液”とも称され、その健康効果から美容面でも注目を集めています。ホリイフードサービスは、今後も地域の食材を活用したメニューの開発を続け、持続可能な食文化を推進していく方針です。この取り組みを通じて、「おいしく食べて社会をよくする」新たな外食のスタイルを提案していきます。
会社情報
ホリイフードサービス株式会社は、茨城県水戸市に本社を構え、様々な外食業態を展開しています。詳しくは公式サイトをご覧ください。
ホリイフードサービス