塩竈市営汽船に新たなキャッシュレスチケット導入、地域活性化を目指す実証実験

塩竈市営汽船に新しいキャッシュレスチケットが登場

宮城県の塩竈市では、地域の海上交通をより便利に、そして持続的にするための新しい試みが始まりました。株式会社アクアビットスパイラルズが提供する「スマートプレート」を用いた新たなキャッシュレスチケットシステム、名付けて「ここっちペイしおがま」が試験運用をスタートしました。このシステムは、地方都市における交通手段としての役割を果たしつつ、地域の活性化を狙っています。

地方の海上交通とその課題

地方の海上交通は人口減少や高齢化といった厳しい現状に直面しています。特に、公共交通に不慣れな観光客にとって現金での運賃支払いはわかりにくく、利用をためらう要因となっていました。このような中、キャッシュレス化を進めることが急務とされており、多くの地域で交通機関の維持と利用促進が課題となっています。

スマプレデジタルチケットの導入

「ここっちペイしおがま」は、スマートフォンをかざすことで簡単に利用できる新しいデジタルチケットシステムです。利用者は特別なアプリをインストールする必要もなく、また、券売機やICカード機器といった高額な設備を導入することなく、低コストでの運用が可能です。これにより、地域の交通事業者にとっても、運営の効率化が期待されます。

このシステムでは、対面Web決済®システム「PayChoice」に対応しており、クレジットカードや多様なスマホ決済サービス（PayPay、Google Pay、Apple Payなど）と連携することで、利用者に幅広い選択肢を提供しています。

持続可能な地域経済の実現へ

アクアビットスパイラルズは、今後も幅広い分野で「かざすだけ」体験を提供し、地域経済の活性化に貢献していくことを目指しています。これまでにニセコや高野山などでもデジタルチケットが導入され、それぞれ地域での利用促進が見込まれています。

実証実験は2025年の8月から9月の間に行う予定で、塩竈市営汽船の乗船券販売システムとして実用化を検討しています。