相模小学校のPTAが進めたフードドライブ活動
2025年3月4日、神奈川県平塚市にある相模小学校で、PTAとフードバンク湘南の協力によるフードドライブ活動が行われました。この取り組みは、現代の社会状況におけるPTAの役割の変化と、地域支援の新しい形として注目を浴びています。PTA会長を務める久松周史氏は、PTA活動が単なる学校行事の支援に留まらず、地域社会の課題解決にも寄与すべきと強く感じるようになりました。
PTとの新たな関係
かつての日本では、PTAは学校の活動や行事を支える役割が中心でした。しかし、少子化や共働き家庭の増加に伴い、家族の形が変わり、活動の縮小が避けられない状況になっています。その中で、PTAが時間や労力をかけずにできることを模索した結果、SDGs(持続可能な開発目標)に注目し、フードドライブを企画しました。
平塚市内の相対的貧困率は約10人に1人と言われており、地域で生活に困難を抱える家庭は少なくありません。PTAは、地域の支援が必要な家庭へ食品を届けるため、フードバンク湘南との連携を強化しました。
PTA会長とフードバンク湘南の偶然の出会い
相模小学校PTAの久松会長が、フードバンク湘南の副理事長でもあったことが、この取り組みを進める大きな力となりました。最近、フードバンク湘南は食品の供給が減少しており、さまざまな方法で食品を集める必要がありました。そこで、相模小学校との協議の結果、フードドライブ活動を実施する運びとなりました。
PTA役員は、食品を集めるために声をかけるだけでなく、事前準備や食品の運搬、そしてフードバンクへの引き渡しまで全てを担いました。これは、PTAのメンバーが地元コミュニティに貢献したいという強い思いから生まれた行動です。
フードドライブの成果と未来への期待
フードドライブの日、PTA役員が職員室前で児童たちから食品を受け取る姿があり、午後には集まった食品がフードバンク湘南の事務所に届けられました。事務所に着いた食品は6ケースにも及び、ボランティアスタッフからは「仕分け作業が忙しくなる」と喜びの声が上がりました。
この活動は、単なる食品の配布ではなく、地域の価値観を変える大きな一歩となります。支援を必要とする家庭を支えることは、地域の未来を作る重要な役割を果たします。また、助け合いのメッセージは、未来の経済状況においても相互支援の意識を高めることになるでしょう。
相模小学校のフードドライブは平塚市内の多くの小学校でも広がることが期待され、地域全体が明るい未来を築く手助けとなることを願っています。
フードバンク湘南について
フードバンク湘南は、食品の寄贈を受けてひとり親家庭や支援が必要な方々に食品を無償で提供する活動を行うNPO法人です。設立は2017年で、地域の食品ロス削減にも注力しています。企業や一般家庭からの寄付を通じて、困難を抱える人々を支援するこの団体に、地域の皆さんの協力が求められています。
【団体概要】
- - 名称:特定非営利活動法人フードバンク湘南
- - 所在地:〒254-0061 神奈川県平塚市御殿1丁目33−35亀井ハイツ101
- - 代表:大関めぐみ
- - 設立:2017年7月
- - TEL:0463−79−5824
- - HP:フードバンク湘南