スタートアップ企業が信頼を築く広報戦略
急成長を目指すスタートアップ企業にとって、製品開発や資金調達と並んで重要なのが「信頼の構築」です。限られたリソースの中で社会的信頼を得るためには、適切なタイミングでの情報発信が不可欠です。そのための有効な手段のひとつが、プレスリリースの活用です。
スタートアップ企業の現状
株式会社PRIZMAが実施した「スタートアップ企業の対外発信戦略に関する調査」によれば、設立3年以内の企業がどのように広報を行っているか、その実態が明らかになりました。調査対象はCEO、COO、CMOなどの経営陣で、508人が回答しました。
まず、広報体制についての質問では、62.0%の企業が「専任の広報担当(社員)がいる」と回答しました。また、28.2%の企業は「兼任で広報を担当している社員がいる」とし、一定数で兼任対応が続いているという結果が出ました。このように、多くの企業が広報担当者を置き、広報活動が企業戦略の一環として進められています。
また、外部リソースの活用状況も重要な指標です。「外部の業務委託(広報)を利用していますか?」という問いに対しては、49.4%が「PR会社・エージェンシーに一部委託している」と回答し、実に多くの企業がハイブリッド型の体制をとる中で、社内リソースを補完しています。
経営陣の関与
興味深いのは、経営陣が広報活動にどれほど関与しているかという点です。調査結果によれば、経営層が広報活動に積極的に関わるケースが多く見受けられました。「広報・PR業務はどの程度優先度が高い業務ですか?」との質問に対しては、6割以上が『高い』と答えています。これは、企業が広報活動を単なる義務と捉えず、成長に直結する重要な施策と認識していることを示しています。
一方で、現在の広報体制に関する満足度については、「ある程度満足している」が40.6%、「非常に満足している」が26.4%という結果でした。全体的にはポジティブな評価が多いものの、改善の余地を感じている経営陣も少なくない様子が伺えます。
プレスリリースの活用状況
広報活動の中でも、特にプレスリリースは情報を広く発信する手段として欠かせません。「これまでにプレスリリースを出したことがありますか?」との質問には、44.1%が『不定期で数回出したことがある』と回答。「定期的に出している」企業を合わせると、約8割がプレスリリースの活用に取り組んでいることが分かります。
プレスリリースを出した企業では、社内の広報担当が52.7%、経営陣が51.0%、そして他部門や外部パートナーが関与していることが分かります。スタートアップの熱意ある発信が、企業の成長を支えていることが伺えます。
プレスリリースの効果と期待
プレスリリースに対する期待も大きく、「リードの獲得」の回答が44.9%、次いで「ブランド認知の向上」が41.6%と続きます。特に、広報活動が単なる情報発信ではなく、営業やマーケティングの一環として重要視されている傾向が明らかになりました。
調査データでは、プレスリリースの運用に必要な予算やその効果について詳しく分析されており、今後の施策設計に役立つ情報が満載です。
まとめ
スタートアップ企業の広報・PR活動は、単なる情報発信ではなく、事業成長を促進するための戦略的な取り組みです。調査からは、専任または兼任の広報体制を整え、外部パートナーとの協力も活用する企業が多いことが浮き彫りになりました。プレスリリースの活用状況や経営陣の関与度は、今後の広報戦略の構築に非常に役立つデータです。より詳細な情報は、ぜひ下記の資料をダウンロードしてご確認ください。
調査資料のダウンロードはこちら
今回の調査を通じて、貴社において信頼を築く広報活動を進める際の参考にしていただければと思います。