ゲーム業界の進化する働き方と快適職場環境の実態

ゲーム業界における働き方が多様化している中、その実態が明らかになってきました。株式会社Hiraku agentの調査によると、ゲーム業界で働く正社員や契約社員の約80％がワークライフバランスに満足しているという興味深い結果が出ています。

調査の概要と目的

Hiraku agentは、2025年11月10日から11日までの期間に、1,008名のゲーム業界従事者に対し、「働きやすい職場」についての調査を実施しました。高い専門性が求められる業界の中で、ワークライフバランスや職場環境の実態を探ることが目的です。

残業の実態とプライベートとの両立

まず、残業の実態について尋ねたところ、以下のような回答が得られました。

- 0〜10時間: 10.1％
- 11〜20時間: 36.0％
- 21〜40時間: 39.6％
- 41〜60時間: 11.3％
- 61時間以上: 3.0％

この結果から、11〜40時間の残業が一般的であることが伺えます。特に、納期前には業務が集中するため、このような状況が生まれているのでしょう。

プレッシャーの中でも、プライベートの時間を確保できているかについても質問したところ、約80％が「プライベートの時間を十分に確保できている」と回答しています。リモートワークが普及したことで、生活全体の時間配分が柔軟になっていることが影響していると考えられます。

ワークライフバランスの満足度

さらに、「仕事とプライベートの時間のバランスにどれだけ満足しているか」を尋ねた結果、約80％が『とても満足』または『やや満足』と回答しています。また、具体的な声としては、在宅勤務によって家庭の時間が増えたという意見があり、こうした柔軟性のある働き方がワークライフバランスに寄与しているようです。

一方で、不満の声も存在します。たとえば、プライベートの時間が短い、休日出勤があるといった声があり、特に業務量の増加は依然として課題とされています。

働きやすい職場の条件

ゲーム業界に特有の働き方には、他業界と比較して「納期前に集中して働く期間」が存在します。実際、調査によれば、納期前は忙しくなると回答した割合が44.8％にのぼります。

その中で、働きやすい職場の条件として最も重視されているのは「プロジェクトの方針やゴールが明確であること」であり、次いで現実的なスケジュール、良好な人間関係が続きます。このことは、開発プロジェクトの性質からも、チーム全体の結束力が重要であることを物語っています。