東洋電機製造と小野測器の新たな協業
この度、電子計測器の製造及び販売を行う株式会社小野測器(社長・大越祐史)が、東洋電機製造株式会社と共同で回転機械に特化した設備監視ソリューションの開発に乗り出すことが発表されました。両社はそれぞれの技術と販売網を活用しながら、革新的なソリューションを提供することを目指しています。
協業の背景
小野測器は「はかる・わかる・つながる」の提供価値を基に、新たなセンシング分野と計測プラットフォームの機能拡張に取り組んでいます。回転機械用のセンシング及び分析技術を活用し、さらに東洋電機製造のICT(情報通信技術)ソリューションを組み合わせることで、より高い価値を顧客に提供することを目標としています。
共同開発のポイント
この協業の目的は、両社の技術力を結集し高精度且つ通信量を抑えた設備監視ソリューションを販売することです。小野測器は新しいデバイスを開発し、圧縮センシング技術とAIを応用することで、より付加価値の高い製品を市場に提供していきます。特許7576728号に関する技術もこの新しいデバイスの中核をなすでしょう。
一方、東洋電機製造では、エッジコンピューティング技術の開発を進めています。この技術は、堅牢なシステムや各種センサーに対応した拡張性を持ち、センシング技術を効果的に処理するための端末(エッジコンピュータ)を目指します。また、ウェブシステム及びサーバの構築も行い、視覚化やシステムの提供にも取り組んでいます。
東洋電機製造と小野測器のプロフィール
東洋電機製造について
東洋電機製造は1918年に設立され、鉄道車両用の電機品の国産化を目指して活動を開始しました。広く東洋各国に製品を輸出し、国の発展に寄与することを企業の理念としています。鉄道車両用及び一般産業用の電機品に関して、長年培ったモータドライブ技術を背景に、数多くの高品質な製品を提供してきました。
小野測器について
小野測器は1954年に創業。電子計測機器の製造や販売にとどまらず、幅広いエンジニアリングサービスも展開しています。同社は日本で初めてデジタル計測によるジェットエンジン回転数計を開発し、自動車業界や医療、食品分野など多様な分野での測定技術を提供してきました。特に、HondaのF1レース活動を技術面で支えた実績もあり、最近では電動車両(EV)開発への参入も行っています。
新たな展望
この協業によって、両社は相互に補完し合いながら、高精度なデバイスを提供していくことを目指しています。現代のIoT社会において、設備監視は重要なテーマであり、これまでの技術を活かした新たなソリューションは、企業活動を支える大きな力となるでしょう。今後の進展が非常に楽しみです。