ヤマハ発動機とプロシップの連携事例
株式会社プロシップ(東京都千代田区、本社)とヤマハ発動機株式会社(静岡県磐田市)が手を組み、2024年から会計業務のグローバルな標準化と効率化を進めるために、「ProPlusリース契約管理モジュール」を導入しました。この導入によって、経理業務の効率化が図られると共に、国際基準への対応が強化されます。
採用の背景と企業の課題
ヤマハ発動機は、2019年にデジタルトランスフォーメーション(DX)戦略の一環として「YNS(Yamaha Motor to the Next Stage)プロジェクト」を立ち上げました。このプロジェクトは、経営の意思決定を迅速化し、業務を標準化することを目的としています。そのため、グローバルERPとしてSAP S/4HANAの導入及び、国際会計基準であるIFRSの適用を進めることになりました。
ただし、IFRSは連結決算に適用されるため、同時に日本の会計基準も考慮する必要があります。具体的には、以下のような課題が挙げられます。
- - 日本基準とIFRSそれぞれにおけるリース管理を効率的に行う体制の構築
- - IFRS適用に対するリース管理の進め方の定義
- - YNSプロジェクトが掲げる「Fit to Standard」に準拠した業務の実現
これらの課題を解決するために、適切なシステム選定が求められることとなりました。
ProPlusの選定理由
ヤマハ発動機が「ProPlusリース契約管理モジュール」を選んだ理由は主に以下の通りです。
1.
豊富な導入実績: 100社以上に及ぶIFRS対応案件の実績があるため、高い信頼性を有しています。
2.
日本基準とIFRSの同時管理: 異なる基準での帳簿単位管理が可能で、効率的な運用が実現されます。
3.
直感的なユーザーインターフェース: 業務負担を軽減する直感的なGUIが魅力です。
4.
リース契約管理の効率化: 膨大な契約情報を一元化して管理でき、業務の負担がすっきりと軽減されます。
導入による効果
2024年から、ヤマハ発動機はProPlusを使用してIFRSの任意適用をスタートさせました。これにより、2019年から目指してきたIFRSへのスムーズな移行が可能となり、特に試算表の作成やSAP S/4HANAへのデータ入力が自動化されたことは、業務の効率化に大いに寄与しました。業務担当者が2名と少数で運営されているにもかかわらず、無理なく業務を回せるようになっています。また、同時期に導入された「ProPlus Pit」によって棚卸業務の効率も大幅に向上しました。
今後の展望
今後、ヤマハ発動機は「ProPlus」を国内の他のグループ企業にも展開し、さらなる業務標準化を進めるとしています。プロシップのコンサルティング力や、導入後のサポートに対する評価も高く、今後の新たなプロジェクトへの期待も大きいです。プロシップは、ヤマハ発動機の経営管理の強化を継続的に支援し、今後もサポートを提供する考えです。
プロシップについて
40年以上にわたり固定資産分野に特化してきたプロシップは、1980年から運用されている資産管理ソリューション「ProPlus」を展開しています。このシステムは、業界の約半数に導入されており、現在までに5,400社を超える実績を誇ります。それらの実績を基にした高度な機能性は、制度改正が頻繁に発生する固定資産分野において、常に高いシステム品質を保証しています。2024年末には、新たなリース会計基準に対応したSaaS製品「ProPlus+」のリリースを予定しており、注目されています。