SaaS業界のビジネス用語調査結果
近年、SaaS(Software as a Service)業界は急速に成長しており、これに伴って様々なビジネス用語が浸透しています。特に異業種からの転職者にとっては、これらの専門用語がコミュニケーションの障害となることも少なくありません。このような状況を背景に、株式会社エムエム総研が行った「SaaS業界でよく聞くビジネス用語」に関する調査の結果を詳しく見ていきましょう。
調査概要
この調査は、2025年6月4日から6月6日にかけて、異業種から転職したSaaS業界の20〜30代営業職を対象に実施され、1,026名の回答を得ました。調査方法はインターネットを利用したもので、回答者情報の正確性が保たれています。
よく使われるビジネス用語ランキング
調査結果によると、SaaS業界で頻繁に使われるビジネス用語トップ3は次の通りです。
1.
KPI: 37.0%
2.
アジェンダ: 34.3%
3.
フィードバック: 27.9%
1. KPI(重要業績評価指標)
最も選ばれた「KPI」は、ビジネスの進捗を測定するために必要不可欠な指標であり、特にSaaS企業のマーケティングや営業部門ではその重要性が増しています。社員は目標達成度を測るために、頻繁にこの用語を使用しているのです。
使用例: 「このプロジェクトのKPIは月間アクティブユーザー数(MAU)10%増です」
2. アジェンダ
次いで「アジェンダ」が続きます。この言葉は、会議や打ち合わせでの議題や進行予定を指し、特にSaaS企業ではリード獲得のためのウェビナーで頻繁に利用されます。事前にアジェンダが共有されることで、会議がスムーズに進行する利点があります。
使用例: 「本日の会議のアジェンダは、新規顧客対応フローの見直しと、来月のプロモーション施策の検討です」
3. フィードバック
「フィードバック」は、相手の意見や評価を返すことを意味し、業務改善やスキルアップにおいても重要な役割を担っています。SaaS業界ではプロダクトの継続的な改善が求められるため、フィードバックが特に重視されているのが特徴です。
使用例: 「この新機能に関するユーザーからのフィードバックを収集しています」
プライベートで使われるビジネス用語
驚きの調査結果は、ビジネス用語がプライベートの会話にも浸透していることです。「ついプライベートで使ってしまったことのあるビジネス用語」のトップ3は以下の通りです。
1.
フィードバック: 17.8%
2.
KPI: 14.9%
3.
アジェンダ: 14.5%
フィードバックの使用シーン
参加者からは、旅行の計画時に「フィードバックをもらいたい」といった意見が寄せられ、ビジネス用語が生活の中で自然に使われていることが明らかになりました。
KPIの使用シーン
「それってKPIどんな感じなの?」と同窓会で使ったという声もあり、ビジネス用語が日常生活にも影響を与えていることが示されています。
SaaS業界独自の言葉が生む文化
調査では、SaaS業界の用語を通じて感じる文化や空気感も明らかになりました。例えば「横文字が多く、できる人風の会話になりがち」という回答が多く、専門用語が業界内での共通言語として機能していることがわかります。また、スピードと効率重視の文化も強く感じられました。
まとめ
最終的に、ビジネス用語はSaaS業界のコミュニケーションを円滑に進める一方で、これらの用語を使いこなす力が求められる時代が来ていることが示されました。新たにSaaS業界に参入しようとしている方は、これらの用語と文化を理解することで、入社後のスムーズな適応が期待できるでしょう。転職をサポートする『マーキャリNEXT CAREER』も、こうした業界特有の情報を提供しています。