医療的ケア児を支える 映画館イベントの新たな試み
2024年4月21日、TOHOシネマズ ららぽーと横浜にて、医療的ケア児や障がい児を対象とした映画『ドラえもん のび太の地球交響楽』の特別上映会が開催されます。このイベントは、NPO法人AYAの主導で行われ、全国で22会場に広がる取り組みの一環です。
医療的ケア児とは、日々の生活において医療的支援を欠かせない子どもたちのことを指します。厚生労働省によると、在宅療養が必要な医療的ケア児は約2万人存在し、社会全体で彼らを支援する必要があります。NPO法人AYAでは、病気と闘う子どもたちに向けて、スポーツや芸術を通じた活動を行い、彼らの世界を広げる機会を提供しています。
医療的ケア児が映画館へ
この特別上映会が生まれた背景には、「映画館で映画が観たい」というニーズがありました。医療的ケア児やその家族は、周囲を気にせず自由に映画を楽しめない現状があります。席にじっと座ることができなかったり、急に声を出してしまうことから、映画館に行くこと自体がハードルとなっていました。
そこで、AYAは映画館の協力を得て、シアターを貸し切り、音や声が出ても心配せず映画を楽しめる環境を実現しました。映画館には医師や看護師が待機しており、緊急時にも対応できるため、参加者は安心して映画に没頭できるのです。
過去の実績と今後の予定
初めての上映会は2023年4月9日、TOHOシネマズ 川崎で行われ、その後多くの方々に参加していただきました。2024年度は、春には『ドラえもん のび太の地球交響楽』、夏には『映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記』、冬には『モアナと伝説の海2』など、計13回の上映会を実施し、多くの参加者を迎えました。
次回の上映会は2025年に再び開催され、千葉、佐賀、茨城など全国の映画館で行われる予定です。医療的ケアが必要なお子様や、その家族に対して、映画鑑賞の機会を提供し続けます。
参加者の声
参加した方からは「周囲を気にせず楽しめた」「医師がいるので心強かった」といった声が寄せられています。特別な配慮のある上映会は、ただの娯楽の場ではなく、貴重な体験でもあります。これにより、医療的ケア児やその家族が日常の緊張を解き、貴重な思い出を作ることができるのです。
AYAの活動に参加する
NPO法人AYAでは、ボランティアスタッフも募集しています。医療関係者や興味のある方々が支援できる場を設けています。ボランティアによって、イベントの運営が成り立つと同時に、参加する家族にとっても安心の環境が整います。
今後も、医療的ケア児やその家族が楽しめるイベントが継続的に開催されることを期待したいです。詳細については、AYAの公式サイトをチェックしてください。彼らの活動は、困難を抱える子どもたちにとっての光となっているのです。
もっと知りたい方へ
興味のある方は、NPO法人AYAの公式HPやSNSを通じて最新情報をキャッチして、ぜひ一緒にこの活動の輪を広げましょう。映画館での素敵な体験が待っています。