日本の地域創生における新たな可能性を探る二日間にわたって開催されたセミナー「Web3地方創生 はじめの一歩セミナー in 岡山」。2025年7月4日に岡山大学津島キャンパスの共創イノベーションラボ(KIBINOVE)で行われ、このイベントには、学生からビジネス関係者まで、幅広い層の参加者61名が集まりました。
このセミナーは、Web3技術が地域課題の解決にどのように寄与できるのかを考える場として設定されました。主催者は、国立大学法人岡山大学の商業活動を支援する「おかやまデジタルイノベーション創出プラットフォーム(OI-Start)」、岡山大学グリーンイノベーションセンター(GIC)、そしてN.Avenue株式会社や経済産業省の中国経済産業局が共同で実施しました。
セミナーのプログラム内容
イベントは、セッションごとに異なる焦点を設けて進行しました。最初のセッションでは、野上保之教授が「アカデミアから見るWeb3地方創生の可能性とGICの挑戦」と題し、Web3の持つ可能性と課題について詳しく解説しました。特に、鳥獣害対策やブロックチェーンといった具体的な現場での取り組みを通じて、すでに地域課題に対する応用が進んでいることが示されました。
続くセッションでは、西粟倉むらまるごと研究所の秋山淳理事が地域づくりにおけるWeb3の具体的な利点について発表し、新見市地域おこし協力隊の土屋千尋氏など、地域の特産品を活用した価値創造の事例も紹介されました。
活発なパネルディスカッション
最後のパネルディスカッションでは、地域の未来を描くWeb3の可能性に関して、参加者間で熱心な意見交換が行われました。地域課題に対する具体的な応用アイデアや、各団体との連携の可能性も活発に取り上げられました。参加者からは、Web3が持つ実践的な可能性とそれを活用する意義についての理解が深まったとの声が多数寄せられました。
持続可能な地域づくりに向けて
OI-Startは、今後も企業や個人の参加を受け付けており、産学官連携を通じて地域創生に貢献する取り組みを進めていく方針です。地域中核・特色ある研究大学としての岡山大学は、引き続き新たな価値創造に向けて努力を重ねていきます。
また、Web3の理解を更に深めたい方は、経済産業省が提供するWeb3に関する情報をチェックすることをお勧めします。未来の地域づくりには、デジタル技術の力が必要不可欠です。このセミナーはその第一歩として大いに成果を残しました。
岡山大学は、持続可能な開発目標(SDGs)を支持し、地域社会の持続可能な未来に向けた取り組みを一層強化していく必要があります。地域課題の解決と新たな価値創造。その未来をみんなで描いていきましょう。