藤沢市消防局と連携した熱中症予防システムの実証実験が成功

藤沢市消防局と株式会社イーバイピーの取り組み

2025年からの労働安全衛生規則の改正に伴い、熱中症対策がより一層求められる中、藤沢市消防局は株式会社イーバイピーと連携し、「Heat Aid」と名付けられた熱中症予防支援システムの実証実験を実施しました。このプロジェクトは、消防隊員が高温環境下で安全に業務を遂行できるようにするための取り組みです。

実証実験の背景と目的

消防・救急活動に従事する隊員は、特に夏場などの高温時には熱中症のリスクにさらされます。2025年6月1日から労働安全衛生規則が改正されることにより、この問題の解決が急務となっています。この実証実験の主な目的は、消防隊員の安全管理を強化し、現場での二次被害を防止することです。

実証の概要

実証実験は2025年6月12日から9月30日まで、藤沢市消防局南消防署で行われ、消防隊、救助隊、救急隊の計13名が参加しました。参加隊員は、上腕または前腕に2つのセンサーを装着し、深部体温や皮膚温、心拍数をリアルタイムで計測しました。これらのデータはスマートフォン及びクラウドに送信され、隊員の暑熱負荷レベルが可視化されます。原則として、入浴時を除き常時装着が求められました。また、クルーズワークス株式会社もこのプロジェクトに協賛しています。

主な結果

実験の結果、隊員ごとの暑熱負荷には大きな変動があったものの、危険ゾーンをほぼ回避することができました。WBGT（暑さ指数）のみではリスク判断が難しいことが分かり、Heat Aidによる個別モニタリングが有効であることが確認されました。また、隊員へのアンケートでは、約80%が体感温度と計測値が一致またはほぼ一致していると回答。全員が暑熱順化トレーニングに対して「有効」と認識しました。

今後の展望

将来的には接続の安定性や通知機能の向上、長時間でも快適に使用できるアームバンドの改良、さらには位置情報を活用した隊員の安全管理の範囲を広げることが目標です。今回の実証実験を通じて、Heat Aidが消防隊員の安全を支えるための重要なツールであると確認が得られました。

代表者コメント

株式会社イーバイピーの代表は「今回の実証実験を通じ、Heat Aidが消防隊員の安全管理に寄与することができると確信しました。今後は得られた課題や要望にしっかりと応え、さらなる技術の向上とサービス体制の構築に努めてまいります。」とコメントしています。

お問い合わせ

この活動に関する詳細は、株式会社イーバイピーの公式ウェブサイトまたは広報担当にお問合せください。住所は東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル6Fで、電話番号は03-6421-7168（代表）です。メールでのお問い合わせは[email protected]までご連絡ください。

私たちの地域を守る消防隊員が安全に任務を果たせるよう、Heat Aidが引き続き貢献していくことを期待しています。