アプリ「D-HELO」
2025-04-28 23:47:20

岡山大学が開発した音振動変換アプリ「D-HELO」の全貌

岡山大学が開発した音振動変換アプリ「D-HELO」の全貌



近年、災害時や緊急時における情報提供の重要性が増しています。特に聴覚障害者にとっては、緊急情報を迅速に受け取ることが生命を守ることに直結するため、そのニーズに応える新しい技術が求められています。これに応じて、岡山大学と情報技術開発株式会社(tdi)は、Apple Watchを活用した緊急通知音振動変換アプリ「D-HELO」を開発しました。

アプリ「D-HELO」の特徴


「D-HELO」は、緊急車両のサイレン音を感知し、その信号を振動や画面表示に変換してユーザーに知らせる機能を持っています。このアプリは、2023年度に実際の聴覚障害者40人を対象とした実証実験で性能をチェックされ、音の識別精度やユーザビリティの向上が図られました。

開発の背景には、1950年に岡山盲聾学校で発生した火災事故があります。この悲劇的な事件は、聴覚障害者が災害時に適切な情報を受け取れないことの危険性を浮き彫りにしました。聴覚障害者が直面する情報バリアを緩和し、リアルタイムでの情報入手が可能となるよう、「D-HELO」は設計されています。

聴覚障害者との対話を重視した開発プロセス


アプリ開発の過程では、実際に聴覚障害を持つ方々との意見交換が行われました。彼らのニーズに基づき、アプリの使い勝手や機能が改良されてきたことは、利用率向上の要因となっています。片岡祐子准教授は、「D-HELO」は聴覚障害者に安心を提供するツールであると同時に、誰もが安全に暮らせる社会を目指す意義がある」と語っています。

今後の展望と地域貢献


「D-HELO」は、2025年3月27日から一般向けの無料ダウンロードが開始される予定です。岡山県と岩手県での実証実験から得たフィードバックを基に、さらなる機能の追加や改良を進め、地域社会の一員として果たすべき役割を果たしていく方針です。岡山大学は、この取り組みを通じて、災害だけでなく日常生活の中でも安全と安心を提供できるよう、アプリの普及を図ります。

このように、情報技術と人間のニーズが融合した「D-HELO」は、聴覚障害者のみならず、すべての人々がより安心して生活できる社会の実現を目指しています。彼らのこれからの活動に期待しましょう。


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