岡山大学がテラヘルツ波を用いた新たな診断技術を開発！神経伝達物質の相互作用をリアルタイムで可視化

岡山大学が拓く医療の未来

岡山大学で、最新のテラヘルツ波ケミカル顕微鏡技術を駆使した研究が行われ、その成果が期待されています。

この研究は、王璡准教授が率いる医用電子工学研究室において、DNAアプタマーと神経伝達物質の相互作用を高精度に解析したものです。

テラヘルツ波とリアルタイム解析

近年、テラヘルツ波が持つ特異な性質が注目されています。そのため、同波を使用することで、分子の動的挙動をリアルタイムで計測し、可視化することが可能になりました。特に、DNAアプタマーとセロトニン、ドーパミンといった神経伝達物質の相互作用が対象とされ、表面電位の変化を高感度に捉えることに成功したのです。

この技術は、医療分野における非侵襲的かつ高感度な診断に大きく寄与する可能性があります。具体的には、神経疾患の早期発見や個別化医療の実現が期待されています。

AlphaFoldによる構造予測

研究ではさらに、2024年のノーベル賞受賞技術であるAlphaFoldによる構造予測と計算モデリングが導入されています。これにより、分子レベルにおけるアプタマーと神経伝達物質の結合メカニズムを明らかにすることができました。従来の手法では知り得なかった詳細な情報が得られることで、研究の幅が広がっています。

今後の展開

この成果は、科学雑誌『Biosensors』に掲載される予定で、岐路に立つ医療技術の新たな柱となるでしょう。王璡准教授も、今後の研究に期待を寄せています。「この技術をさらなる発展させ、さまざまな応用に広げたい」と話し、共同研究への意欲を示しました。

技術が社会で広く活用されることによって、健康増進や医療の効率化に大きく貢献することが期待されています。この研究がもたらす新たな可能性に、多くの人々が関心を寄せています。