岡山大学のヘリウムネットワーク
2025-07-27 11:31:19

岡山大学が新たな研究基盤づくりに向けたヘリウムリサイクルネットワークを始動

岡山大学が推進する「中四国・播磨HeReNet」について



岡山大学(岡山市北区)は、2025年のヘリウムリサイクルネットワーク「中四国・播磨HeReNet」を設立するための学内説明会を開催しました。このネットワークは、大学や研究機関間の連携を強化し、限られた天然資源である液体ヘリウムの有効利用を促進することを目的にしています。

1. ヘリウム供給の現状と必要性


液体ヘリウムは、主に科学研究で広く利用される液体であり、日本では全量輸入に頼っています。今年のところ、コロナウイルスの影響や国際情勢の変化により、その価格が年々高騰。多くの研究機関が液体ヘリウムを容易に入手できない状況が続いています。これは研究の進行を妨げる要因の一つとなっています。

このような背景から、岡山大学では自校内に液体ヘリウムのリサイクルシステムを構築しました。使用後のヘリウムガスを十分に回収し、再液化することで、研究者に持続的に供給しています。これにより、研究効率の向上を図るとともに、環境への配慮も実現しています。

2. 「中四国・播磨HeReNet」設立に向けた取り組み


このネットワークの設立に向けた説明会には、約30名の研究者と専門家が参加。岡山大学は、ヘリウム液化装置の更新や他大学との連携方法、さらにスケジュールについて詳細な説明を行いました。今後、高等専門学校や他機関の関係者にも説明会を実施し、連携を深める計画です。

特に、新たに導入されるヘリウム液化装置は、現在の約2倍の液化能力を持つとともに、回収装置の整備も行われる予定です。これにより、より多くの研究者や機関に対して液体ヘリウムの安定供給が可能となり、地域の研究機関の発展にも寄与するでしょう。

3. 文部科学省の支援と今後の展望


岡山大学は、文部科学省からの支援を受け、「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択されています。この取り組みを通じて、知識と技術の拠点としての地位を強化し、研究力向上の一助とすることを目指しています。

ヘリウムの利用促進と安定供給を図る「中四国・播磨HeReNet」は、今後、地域の大学や企業と連携しながら活動を進めていく予定です。これにより、地域全体の研究環境が充実し、新たなイノベーションの創出が期待されます。

4. 期待される効果


本ネットワークの設立により、大学同士の相互支援が進むことが見込まれ、地域の研究機関や企業にとっても新たな研究の機会が生まれます。また、この取り組みが成功すれば、日本全体の研究力の向上や国際的な科学共同研究の一助となるでしょう。

岡山大学は、地域社会との共創を大切にし、持続可能な未来に向けた取り組みを強化しています。皆様の応援をお願いいたします。


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