2025年11月7日、川崎未来エナジー株式会社が家庭用太陽光発電の非FIT余剰電力を買い取る新たなサービスを開始します。この動きは、高まる脱炭素社会の実現に向けた重要な一歩です。川崎市では、2025年4月から新築住宅に太陽光発電設備の設置が義務付けられることから、地域で生まれる再生可能エネルギーの循環が求められています。
川崎未来エナジーは、2023年10月に川崎市が51%出資し、地元のパートナーや金融機関と共に設立された地域エネルギー企業です。目指すのは、廃棄物発電などを活用した再生可能エネルギーの地産地消を促進し、地域経済と環境の両面で貢献することです。
新たに提供される「かわさきみらい太陽光買取プラン」は、固定価格買取制度(FIT制度)に認定されていない家庭の余剰電力を買い取る仕組みです。このプランでは、発電した電力のうち自家使用ができなかった電力を、川崎未来エナジーが独自に設定した価格で買い取ります。これにより、地域内でのエネルギー循環が促進され、脱炭素化へ向けた新たな市場メカニズムの創出が期待されています。
また、同サービスを利用する家庭には、川崎市内産の旬の農産物を詰め合わせた特典が提供されます。これにより、地元の農産物を通じて地産地消の観点を持ってもらい、地域全体のメリットを深める取り組みがなされます。特典は2,000円相当の詰め合わせが、契約が確認できた家庭に夏頃に発送される予定です。
さらに、川崎未来エナジーでは現行の市の補助金を利用し、初期投資の迅速な回収を実現しています。比較的高い買取価格、すなわち10.0円/kWh(税込)は、地域に住む家庭にとって魅力的な選択肢となるでしょう。
このサービスの申込みは、専用のWEBサイトから受け付けられ、2025年11月7日から開始されます。また、川崎未来エナジーは、家庭、企業、公共機関がエネルギーを融通し合える社会の実現を目指し、再生可能エネルギーのマッチングプラットフォームを構築していく意向です。
私たちは、地域の幅広いステークホルダーと連携しながら、必要な社会課題の解決や新たな価値の創出に努めていきます。川崎から発信されるこの脱炭素ネットワークが、日本全体のエネルギー環境にポジティブな影響をもたらすことを期待しています。これらの取り組みが、持続可能な社会の実現に寄与することを目指して、いよいよ新しい段階に踏み出す川崎未来エナジーから目が離せません。