神奈川県横浜市に本社を置く横浜銀行は、最新のテクノロジーを駆使して顧客サービスの向上を目指しています。このたび、横浜銀行は地方銀行として初めて「AIエージェント型ボイスボット」を導入しました。この新しいシステムは、証明書発行に関する電話受付を自動化し、顧客の問い合わせに対して迅速に対応することが可能です。
導入の背景
近年、住宅ローンに関する書類や証明書の発行は多くの顧客にとって重要な手続きとなっています。特に年末調整の時期には、年末残高証明書の発行に関する問い合わせが集中し、平均して月に1,600件を超える電話がかかってくる状況です。このため、通常のオペレーターの人員では対応が追いつかず、顧客からの電話がつながらない「あふれ呼」を生じていました。
このような課題を解消すべく、横浜銀行はモビルス株式会社と連携して新たに電話自動応答のシステムを導入することを決定しました。このシステムでは、生成AIを使ったボイスボット「MOBI VOICE」が活用されます。
AIエージェント型ボイスボットの特長
新たに追加された「AIエージェント型ボイスボット」は、まるで人と会話しているかのような自然な対話を実現します。このボットは顧客の発言を分析し、必要な情報を的確に引き出します。特に、顧客が言い間違いや曖昧な表現をした場合でも、AIが過去のデータを基に正確な情報を尋ねたり、提供したりすることが可能です。
例えば、顧客が店舗名や発行を希望する証明書の名前を正確に答えられない場合でも、AIボイスボットは登録情報を参照し、候補を提示することで問題を軽減します。このため、電話の応対時間は従来よりも半分に削減され、顧客はストレスなく手続きが進められるようになります。
業務効率化への期待
横浜銀行では、今回のシステム導入によって業務の効率化とともに顧客満足度の向上を目指しています。今後は、さらに24時間365日の対応を目指すとともに、他の業務領域にもAIの活用を拡大していく方針です。また、オペレーターの支援体制を強化するため、スーパーバイザーへのAIトレーニングを実施し、業務全体の質を向上させる取り組みも進めていく予定です。
連携する企業の紹介
モビルス株式会社は、横浜銀行が導入したボイスボット「MOBI VOICE」を開発した企業です。モビルスは、顧客体験に特化したCXソリューションを提供しており、クライアントのニーズに応じたシステムを構築しています。
まとめ
横浜銀行のAIエージェント型ボイスボットの導入は、今後の銀行業務における重要な一歩となるでしょう。顧客がより快適にサービスを利用できる環境が整いつつあります。
横浜銀行では、今後も革新を続けながら、顧客サービスの質を高めていくことでしょう。