岡山大学、医工系TCケースで新しい挑戦
令和6年度、岡山大学は東京科学大学のTCカレッジ認定式に参加し、総合技術部の楢崎正博氏と塚野萌美氏が初めてのテクニカルマスター(TM)に認定されました。この認定は、同大学が目指す技術職員の「高度化」を象徴する大きな一歩であり、なぜこの認定が重要であるのかを掘り下げてみましょう。
TCカレッジとは?
TCカレッジは、東京科学大学が主導する高度技術専門人材の育成プログラムです。全国の大学の技術職員や企業の研究者が参加し、各自の専門性を高めることを目的としています。これまでに多くのコースが開設されており、岡山大学はサテライト校として令和4年度に参画、令和5年度から医工系TCコースを実施しています。
医工系TCコースの意義
本コースは、医療と工学の融合を図り、次世代の医療技術を支える人材を育成することを目指しています。技術職員は、自らの専門技術を磨くことに加えて、医工連携に基づく新しいチャレンジにも挑む機会を得ます。例えば、未経験の機器を扱うことができる経験や、他大学や企業とのネットワークを築くことができる点が挙げられます。
祝賀の場と交流
認定式では、波多野睦子副学長やTCカレッジ関係者からの祝辞が贈られ、21名のTM認定者に証書が授与されました。この場で楢崎氏は「TM認定証を授与されたことを大変嬉しく思っていると共に、今後も学びを続け、他の分野の専門家との交流を通じて問題解決に貢献したい」と語りました。
一方、塚野氏は「新しい分析機器や工作機械に挑戦することで自らを高めていく機会が得られた」と述べ、専門分野の技術向上にも力を入れる姿勢を示しました。
技術・研究支援発表会での成果
続いて行われた技術・研究支援発表会では、マネジメント系TCコースでの中村有里氏がTCカレッジ長賞を受賞しました。中村氏は「多くの意見交換から多くの学びを得ており、更なる知識習得に努めたい」とコメント。本学の技術職員の成長が地域社会に寄与し、さらなる発展が期待されます。
今後の展望
岡山大学の佐藤副学長は、職員の高度化が組織の活性化に繋がる重要な要素であると考えています。岡山大学は、今後もTCカレッジを通じて地域との連携を深め、社会変革を実現するための担い手としての役割を果たす意志を高めています。
岡山大学の挑戦は、単なる教育プログラムの枠を越え、地域社会の未来を共創し、持続可能な発展を目指すものです。これからも岡山大学の動きに注目が集まることでしょう。