マーケティング施策調査報告
マーケティング施策のダイナミズムに迫る本調査は、516名のマーケティング担当者の協力を得て実施されました。今回の目的は、各施策ごとのリード獲得の実態とその成功要因を洗い出すことです。特に、コンテンツマーケティングが顧客との接点を創出する上での役割について深掘りしていきます。調査結果をもとに、今後の施策設計の参考にしていただければ幸いです。
施策の内製と外注の現状
まず、コンテンツマーケティングに取り組む企業の内製・外注状況について見てみましょう。「メインで担当している施策の内製・外注状況」を調査した結果、全体の59.7%が「一部外注している」と回答し、33.5%は「すべて内製」、6.8%は「完全に外注」と続く結果となりました。
施策別に見ると、プレスリリースやホワイトペーパーに関連する施策は52.6%が内製であり、SEO施策では44.1%が内製化されていました。これに対し、SNS運用では71.3%が「一部外注」を選択していることが印象的です。この背景には、SNS運用がリアルタイムでの対応や情報発信が求められ、社内だけでの運用が難しいためだと考えられます。
一方で、SEOやホワイトペーパーは知識を蓄積しやすく、継続的な運用が可能なため、内製化が進んでいるようです。広告施策に関しては、専門性を重視しているため1割以上が完全外注という結果となりました。
発信頻度とリード獲得数の関係
次に、各施策の月間発信頻度を確認しました。「メインで担当している施策の月間配信頻度」に関して、最も多かったのは、5本以上10本未満の43.0%で、次いで10本以上15本未満が31.4%を占めました。特に、SNS運用では51.1%が月5〜10本を発信し、動画運用では40.8%が10本以上という結果でした。これらの施策は、コンテンツの新鮮さと持続性がリード獲得に直結するため、頻繁に運用されているようです。
対照的に、メルマガやホワイトペーパーは月5本未満が約4割を占めており、情報発信が一部に特化していると読み取れます。この点において、SNSや動画施策がリード獲得では一定の成果を収めている理由が明らかです。
リード獲得の実績とROASについて
次の指標は、各施策でどのくらいのリードを創出できているかを示すものです。調査によると、月間の平均リード獲得数は「6件〜10件」が最も多く45.0%、11件〜15件が31.4%、0〜5件が12.4%という結果でした。
特に、動画運用では54.4%、SNS運用では44.1%が「6〜10件」という結果で、リード獲得における成果の一環として機能しています。特にSNSは、自然流入型のリード生成にも貢献しており、その重要性が再確認されました。これに対し、ホワイトペーパーやメルマガは高いリードが期待できないことも見えてきました。
また、投資対効果の観点から見ても、全体の9割以上がROASを意識しており、特にSEOや動画運用においてその傾向が強まっています。継続的な効果を見極める上で、ROASの把握が必須となっているようです。
まとめ
この調査から、コンテンツマーケティングにおける成功の鍵となるのは、施策ごとの体制や発信頻度、さらにはKPI設計に他なりません。『SNS運用』は高頻度な発信でリード獲得に貢献している一方、『SEO』は安定した成果を挙げており、各施策の特性に応じた戦略が重要となっています。
今後のマーケティング施策においては、単なる施策選定に留まらず、具体的な運用方法についても考慮する必要があります。施策設計に対する詳細な議論が求められる中、今回の調査結果が皆様の貴社施策の見直しや改善に役立つことを願っています。この調査結果を反映させた、次世代のマーケティング施策をぜひ模索してください。