ソニー銀行、新たなデジタルバンキングシステム導入
ソニー銀行が2025年5月6日、次世代デジタルバンキングシステムの運用を開始しました。このシステムは、富士通との協業により、アマゾン ウェブ サービス(AWS)を基盤として構築され、金融業界におけるテクノロジーの進化に対応したものです。従来の複雑なシステムから脱却し、効率性と柔軟性を兼ね備えた新プラットフォームへと進化。これにより、顧客の多様なニーズにもスピーディに応えることが可能になります。
新システム導入の背景
金融業界は急速に変化しています。顧客のニーズも多様化し、それに応えるためには、より利便性の高いサービスが求められます。ソニー銀行は、この流れを意識し、先進的かつユニークな商品やサービスを迅速に提供すべく、システムの再構築に着手しました。
新たに導入された「Fujitsu Core Banking xBank」は、各種金融商品やサービスをマイクロサービス形式で提供し、必要な機能を迅速に追加できる柔軟性を持っています。また、既存の商品やサービスの改良も容易になり、顧客満足度の向上に寄与します。
クラウド化のメリット
今回のシステム移行により、ソニー銀行は全ての重要なシステムをAWSのクラウド上に移行しました。これにより、システムの高い可用性と信頼性が確保され、東京リージョンでの災害時にも迅速な復旧が可能となります。また、AWSのエネルギー効率の高いインフラを活用することで、CO2排出量の削減にも貢献しています。従来のオンプレミスシステムと比較して、実に9割もの削減を実現しました。
次世代システムの特長
1. 攻めのITへのシフト
新システムは固定的なIT投資を抑え、より多くの資源を新商品やサービスの開発に振り向けることができます。これにより、攻めのIT戦略が実現され、ビジネスの成長を加速します。
2. スピーディな新商品導入
クラウドネイティブなアーキテクチャにより、商品開発にかかる時間が大幅に短縮されます。従来の40%の資産規模で運用可能なため、柔軟性と生産性が向上し、新商品を迅速に市場に投入できる体制が整いました。
3. 外部連携の柔軟性
新システムでは、クラウドの特性を活かし、外部サービスとの連携や新しい技術の導入が容易です。これにより、ビジネスニーズに即応する体制が強化され、競争力を高めています。
今後の展望
ソニー銀行は、「Borderless Digital Banking for more “Fun”」を掲げ、今後もグループ各社との連携を強化し、顧客により一層の感動を提供することを目指しています。新たなシステムを基に、既存の商品から新たな商品まで、多様なニーズに応える金融サービスの展開を期待しています。富士通とAWSの技術を活用したこの新システムが、金融業界の変革を促進することになるでしょう。今後の進展から目が離せません。