ファンケルのリハビリ型デイサービスに関する調査
株式会社ファンケルが株式会社INSEACと共に2018年から行っているリハビリ型デイサービスにおける運動療法と栄養療法の効果を検証した研究が、2025年1月25日に神奈川県で開催される第14回日本リハビリテーション栄養学会学術集会で発表されます。この研究成果は、高齢者の健康維持に重要な示唆を与えるものです。
調査の背景
日本は急速に高齢化が進んでおり、その中でサルコペニアやフレイルといった健康上の問題が深刻な課題となっています。これらの状態を予防するためには、運動療法と栄養療法が欠かせないと考えられています。このため、ファンケルはリハビリ型デイサービス「ARFIT」を通じて、運動療法と高タンパク質を含む栄養療法がどのように高齢者の身体機能に影響を与えるのかを探求しました。
調査の方法
本研究は、ARFITを利用する60歳以上95歳未満の要支援または要介護認定者を対象として実施されました。参加者には、週に1~2回、自重筋力トレーニングや歩行訓練、脳トレ運動、さらには口腔体操などが行われました。また、栄養療法では、食事調査を基に、高タンパク質食品を含むサプリメントが提供されました。調査は12ヶ月間行われ、参加者の体組成や運動機能が測定されると共に、運動療法と栄養療法の関連性が分析されました。
調査結果
調査に参加した74人の平均年齢は82歳でした。全員が運動療法を実施し、そのうち41名が栄養療法も併せて実施しました。
運動療法の成果
運動療法を一年間にわたって積極的に行った参加者は、脚の筋肉量や握力が増加する傾向にあることが確認されました。これは運動回数の多さと関連しており、定期的な運動の重要性を示しています。
栄養療法の成果
加えて、栄養療法を実践した参加者は、運動療法のみを行った参加者よりも腕の筋肉量や握力が相対的に高いことが明らかになりました。このことは、高タンパク質摂取が身体機能の維持に寄与することを示唆しています。
今後の展望
今回の成果は、要支援・要介護認定者に対しても運動と栄養が有効であることを裏付けるものです。サルコペニアやフレイルの予防に向けて、こうした研究が広がることで、より多くの高齢者が自立した生活を送れることが期待されます。ファンケルは今後も健康をサポートする製品やサービスの開発に努めていく所存です。高齢者がいつまでも健康的に生活できるよう、みんなで支えていきましょう。