岡山大学病院が地域医療変革モデルを推進する取り組みとは

岡山大学病院の地域医療変革モデル

2025年7月23日、岡山大学病院は内閣府地方創生推進事務局の審議官らを招き、地域医療の変革に向けた取り組みを紹介しました。地域課題の解決を目的とした「デジタル田園健康特区」に指定されている吉備中央町との連携事業が進んでおり、岡山大学病院はその中心的な役割を果たしています。

視察には国の政策を担う小山和久審議官をはじめ、松平健輔参事官、深井駿参事官補佐が参加。病院長の前田嘉信は、デジタル田園健康特区の取り組みを歓迎し、このプロジェクトの重要性を強調しました。

デジタル技術による救急医療の革新

前田病院長は、岡山大学が進めるデジタル技術に関する研究や実証調査を紹介しました。特に注目されたのは、救急救命士による病院前超音波の技術です。この技術は、現場での迅速な診断を可能にし、患者の助けを早める重要な要素となっているといいます。

続いて、櫻井淳副病院長が、岡山県内での医療デジタルトランスフォーメーション（DX）の状況について詳しく説明しました。訪問者たちはその内容に興味を持ち、活発な意見交換が行われました。

オープンイノベーションプログラムの実践

視察の後半では、岡山大学病院のオープンイノベーションプログラム「BIZEN」や、実地で活用されるドクターカーの見学が行われました。BIZENは、地域医療の向上を目指しており、多様なステークホルダーと連携することで新たな医療モデルを模索しています。観覧者は、参加者との対話を通じて、岡山大学病院の取り組みの具体的な実践を理解しました。

岡山大学の長期ビジョン

岡山大学は、「地域と地球の未来を共創し、世界の革新に寄与する研究大学」という長期ビジョンを掲げ、さまざまな取り組みを進めています。その中で、デジタル田園健康特区における活動は、地域に根付いたコミュニティヘルスの実現に向けた重要な施策とされています。文部科学省の「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業（J-PEAKS）」との連携も強化され、地域に根ざした革新をさらに加速させています。