アンリツと漆工芸が創り出す新たな時代
アンリツ株式会社は、創業130年を迎えた記念すべき年に、日本の伝統的な漆工芸と共に新たなブランディングプロジェクト「RAIJIN」を発表しました。このプロジェクトは、計測器の技術と漆工芸の美を融合させ、日本のクラフトマンシップを国際的に発信することを目指しています。
RAIJINプロジェクトの概要
「RAIJIN PROJECT」は、単に物を作るだけでなく、計測器と漆工芸の両方に共通する新しい技術や考え方を取り入れながら、進化し続ける姿勢を表現しています。計測器は日常生活のさまざまな場面で私たちを支えていますが、漆工芸の持つ温もりと美しさが加わることによって、より深い意味を持つものとなるでしょう。
このプロジェクトの象徴的な存在が、京都の漆工房「佐藤喜代松商店」とのコラボレーションで制作されたコンセプトモデルです。このモデルは、漆装飾が施された計測器であり、非売品として初公開される予定です。特に、2026年3月にスペイン・バルセロナで開催される「MWC Barcelona 2026」で、彼らのブースにてお披露目されるのが待ち遠しいです。
風神雷神の象徴性
プロジェクトの中で特に注目されるのが、国宝「風神雷神図屏風」にインスパイアされたデザインです。この屏風は、江戸時代の絵師・俵屋宗達によるもので、風神と雷神が対峙する姿が描かれています。アンリツの計測器には、それぞれ風神と雷神の姿が描かれており、強さと安定を象徴する存在となっています。
古来より、風や雷は日本を始めとするアジアの多くの地域で神格化され、敬われてきました。激しい自然現象を象徴しつつも、調和をもたらす存在として、アンリツの最新技術が安全・安心な社会を成立させる手助けをすることを伝えています。
漆工芸の魅力と歴史
漆工芸は、約9000年前から続く日本の伝統工芸で、樹液を原料とした天然素材から成り立っています。平安時代には独自の美意識が確立され、江戸時代には広く普及しました。近代では、「Japan」としての高い評価を受け、文化遺産とも言える一品を数多く世に送り出しています。
特に、漆にこだわったものづくりは日本の美と精神性を象徴しています。今回のプロジェクトにて使用される漆は、1921年創業の「佐藤喜代松商店」から提供されるものであり、彼らは伝統的な漆精製技術を守りながら、革新的な漆「MR漆®」を開発しています。この漆は、その耐久性や透明感によって、新たな可能性を各分野で展開しています。
ブランドムービーの公開
さらに、「RAIJIN PROJECT」の世界観を伝えるブランドムービーも、アンリツの公式サイトで公開されています。映像内には「同じことの繰り返しでは、新しい道はひらけない」というキーコピーがあり、アンリツが大切にしているものづくりの思想が表現されています。この映像を見ることで、プロジェクトの背景や理念をより深く理解することができるでしょう。
今後、アンリツがどのようにして伝統と革新をつなげていくのか、そしてこのプロジェクトがどのように発展していくのか、楽しみにしたいところです。彼らの取り組みが世界にどのように影響を与えていくのか、その未来に期待が高まります。