岡山大学が国際平和デーを記念した国際会議に参加
国立大学法人岡山大学は、2025年10月19日と20日の2日間、韓国ソウル市の慶熙大学で開催される第44回ピースバー・フェスティバルに参加し、横井篤文副学長・ユネスコチェアホルダーが日本代表として登壇しました。
この会議は毎年、平和や人間の尊厳、持続可能な発展をテーマとした国際的な対話の場として行われています。今年のテーマは「混乱の時代:地球意識と未来政治」であり、様々な国の専門家が集結して意見を交わしました。
会議の司会を務めたのは慶熙大学のキム・ウォンス氏で、ノルウェー初の女性首相であるグロ・ハーレム・ブルントラント氏や、ローマクラブ共同代表のポール・シュリバスタワ氏、またウェルビーイングに関する専門家たちも参加しました。このような国際的なメンバーが一堂に会することで、意義深いディスカッションが展開されました。
横井副学長は自らの講演において、現代社会の危機を単なる技術的または政治的な問題ではなく、人類全体の倫理や世界観に結びついた文明の根本的な課題と位置づけました。彼は気候問題や将来世代への責任感、さらには人類と自然界との共生を進める必要性を強調し、教育機関としての大学の役割についても言及しました。「教育は正義と責任を育む場所であるべきです」と横井副学長は述べ、聴衆に対して熱く呼びかけました。
講演に続いて行われた質疑応答のセッションでは、多くの参加者が興味を示し、意見を交わしました。このことからも、地域社会や国際社会におけるこのテーマへの関心が高まっていることが明らかになりました。
慶熙大学は1981年に国連が定めた国際平和デーの記念行事を提唱した大学として、毎年このイベントを開催しており、国際平和デーは各国・人々に共通の理想である平和を促進するための日として広く認識されています。国際平和デーの制定は、大学界からの提案で始まったという点も特筆すべきです。
今後も岡山大学として、地域の中核を担う研究大学として持続可能な社会の実現に向けてさらなる取り組みを進めていく所存です。期待に応えるべく、地域社会と連携した活動を継続的に行っていきます。
このような国際的な活動を通じて、岡山大学は持続可能な開発目標(SDGs)を支援し、地域社会との共育共創を推進しています。岡山大学の取り組みが地域と地球の未来に寄与することを願い、今後の動向にご注目ください。