太刀川英輔氏がWDO理事に再選
日本のデザインシーンで重要な役割を果たしているNOSIGNERの代表取締役、太刀川英輔さんが、世界デザイン機構(WDO)の理事として二期目の任期を開始しました。彼のリーダーシップのもと、デザインが持つ力を通じて、気候変動への対応や未来の社会に役立つデザインを探求していく意欲に満ちています。
WDOとは
ワールドデザイン機構(WDO)は、1957年に設立された非政府組織で、工業デザインの発展を目指し、その力を通じて生活の質を向上させることを目的としています。世界中の215以上のメンバー組織と協力し、デザインやクリエイティブな活動を通じて、「より良い世界のためのデザイン」を推進し、国連の特殊諮問資格を持っています。これにより、世界中の数千人のデザイナーたちとともに、持続可能な未来に向けたプロジェクトが展開されています。
太刀川英輔の使命
太刀川氏はこれまで、2023年に東京で開催された世界デザイン総会において重要な役割を果たしました。彼はMembership Committeeの委員長およびPrograms Committeeの副委員長として、国際的な協力とコミュニケーション戦略を推進し、WDOのビジョンを広めてきました。今回の再任は、彼の協働力とリーダーシップが高く評価された証です。
これからの2年間、太刀川氏は以下の3つのポイントに力を入れていくとしています:
1.
気候災害への適応のためのデザインの創出:世界で急速に進行する気候変動に対し、効果的なデザインアプローチを模索する。
2.
デザインのヘリテージを未来に継承:過去の優れたデザインを学び、次世代に伝えていく意義を重視。
3.
自然にポジティブなデザインの発見:未来や自然を踏まえた持続可能なデザインの啓発活動を推進。
日本からの世界への発信
日本は、自然との共生を大切にしてきた文化を持っています。太刀川氏は、国内での災害経験を生かしながら、世界から学び、必要とされる場所でデザインの力を発揮することを目指しています。このようなアプローチが、より良い社会の実現につながると信じています。
太刀川英輔のプロフィール
太刀川英輔氏は、慶應義塾大学大学院の特任教授であり、金沢美術工芸大学の名誉客員教授でもあるデザイン戦略家です。彼は、プロダクトデザインやグラフィックデザインを横断的に活かし、未来に直結する様々な課題に取り組んできました。気候変動への対応や資源の循環、防災などの領域で、国内外で150以上のデザイン賞を受賞しています。また、防災計画「東京防災」や、都市デザインフレームワーク「ADAPTMENT」など、多岐にわたるプロジェクトに関わっています。
NOSIGNERの理念
NOSIGNERは、2013年に太刀川氏が設立したデザインファームで、社会の潜在能力を引き出し、より良い未来を目指す「創造的な共進化」を信念としています。建築やプロダクトデザイン、グラフィックデザインなど、幅広い領域で活動し、企業や自治体、国際的なプロジェクトにおいて革新をもたらしています。これからも、NOSIGNERは太刀川氏のリーダーシップのもと、デザインを通じて社会に貢献していくことでしょう。
詳しい情報やプロジェクトの詳細は、
NOSIGNERの公式サイトをご覧ください。