古墳と史跡巡り
2025-02-10 10:43:22

厚木の古墳と史跡を巡るトークイベント開催レポート

厚木の古墳と史跡を巡るトークイベント開催レポート



2024年12月に刊行予定の書籍『足元に眠る神奈川の歴史』の発売を記念したイベントが、2025年2月2日(日)に有隣堂厚木店で開催されました。参加者は約25名と多くの関心を集め、古墳時代を中心に厚木地域の遺跡や遺物に関する熱心なトークが展開されました。

イベント概要


イベントは、公益財団法人かながわ考古学財団の柏木善治氏を講師として迎え、厚木の古墳や史跡について詳細に語られました。柏木氏はまず、かながわ考古学財団の活動や本書の制作背景について説明し、特に地域の皆さんが手に取りながら県内の史跡を巡ることができるような構成になるように配慮されたことを強調しました。

参加者の多様性


参加者は中学生から高齢者まで幅広く、特に男性の参加者がやや多い印象でした。悪天候の影響が懸念されたものの、イベントはスムーズに進行し、来場者たちは熱心に耳を傾けていました。

厚木の古墳と遺跡の魅力


柏木氏は厚木エリアの発掘現場や古墳について、豊富な資料をもとに紹介しました。中でも、人気の埴輪や様々な出土品の写真は参加者の好奇心を引きつけ、熱心に質問が寄せられました。

特に紹介されたのは、以下の二つの重要な古墳です。

及川伊勢宮遺跡

古墳時代前期を代表するこの遺跡は、発掘前は単なる円形の盛り土と認識されていましたが、実際には鍵穴状の前方後円墳であることが判明しました。この形状の古墳は数が少なく、大規模な見学会が開催されるなど、多くの注目を集めています。

中依知遺跡群

古墳時代後期を象徴するこの遺跡群では、横穴墓が発見されており、墓前空間が装飾される意図があったとみられています。イメージしやすい石積み構造が特徴的で、参加者らはその成果に驚嘆していました。

このような貴重な遺跡を実際に訪れるためには、登山古墳をおすすめします。整備された史跡公園として、訪れやすさが魅力です。出土品も多く存在し、「あつぎ郷土博物館」で展示を見ることができます。

質疑応答とサイン会の盛況


イベントの最後には質疑応答が行われ、参加者からの質問が相次ぎました。柏木氏も参加者の関心の高さに感激し、サイン会では長い列ができました。「研究者としてこのような経験ができ大変嬉しいです」とコメントした柏木氏は、参加者に向けて非常に有意義な時間を過ごしてもらえたのではないかと感じていました。

今回のイベントでは、歴史を通じて地元への理解を深める貴重な機会となりました。これからも多くの方に本書を手に取って、厚木の魅力的な史跡を巡っていただきたいと思います。

イベントの詳細や本書に関する情報は、公式サイトを通じてご確認いただけます。

(レポート:『足元に眠る神奈川の歴史』 編集担当 山口真一郎)


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